韓国女子ゴルファーたちの7カ月間にわたる“大長征”が幕を開けた。
グローバルツアーへと飛躍を遂げる韓国女子プロゴルフ(KLPGA)正規ツアー(1部)では、4月6日から済州島(チェジュド)西帰浦(ソグィポ)市のロッテスカイヒルCC(6370ヤード、パー72)で「ロッテレンタカー女子オープン」が行われている。
シーズン自体は昨年から始まっているが、今大会は“国内開幕戦”の意味合いを持つ。
9日までの4日間開催となる「ロッテレンタカー女子オープン」は、現時点で第2ラウンドが終了し、通算9アンダーの「135」でイ・イェウォン(20)が首位。以下は単独2位にパク・ヒョンギョン(23)、単独3位にチョン・イェソン(22)がつけている。
ただ、今回の「ロッテレンタカー女子オープン」では、開幕初日のティーオフ前まで選手含むすべての関係者が緊張に包まれていた。というのも、大会直前まで悪天候に見舞われていたのだ。
4日から強風が吹き荒れ、5日にはそこに雨も加わり、開催地の済州島に向かうまでも困難を強いられた。特に大会前日の5日は、強風の影響で午前の飛行機が相次いで欠航となるハプニングもあった。
大会関係者は「ドリームツアー(2部)を終えて5日午後に入島した選手たちは、午前便欠航の知らせを聞いて”(済州島に)行けるのか”と心配していたのが事実」と耳打ちした。
悪天候の影響で、公式練習ラウンド、メディアデーなど大会前のイベントもすべて中止となった。
選手の大半が海外でトレーニングを行い、国内開幕戦に合わせてコンディション調整をしていたなか、いわゆる“現地適応なし”で大会に臨むことになったわけだ。
そもそも、済州島のゴルフ場は以前からいわゆる「漢拏山(ハルラサン)ブレーキ」が悪名高い。コースの斜面が写真と実際に目で見るのとで違うケースが多く、ゴルファーたちは適応に苦しんできた。
2021~2022年の韓国女子ツアーで2年連続賞金女王に輝いているパク・ミンジ(24)も、済州島開催の大会では過去一度も優勝した経験がない。
そうした状況で迎えた今大会は、初日から強い風がグリーン上に吹き荒れた。そのため、選手たちはニットなど厚手のウェアを着て大会に臨んだ。
開幕戦の経験が豊富なベテランたちは、4日間行われる大会で利点を最大限生かす戦略を駆使できるが、そうでない選手たちは初日から勢いに乗ってこそ、メンタルを整えることができる。
悪条件の中でスタートした「ロッテレンタカー女子オープン」。同大会は去る2008年の「ロッテマート幸福ドリームカップ女子オープン」に始まり、現在まで15回開催されたなかで、ワイヤー・トゥ・ワイヤー優勝(初日から最終日まで一度も首位を譲らずに優勝すること)はたった3人しか成し遂げていない。
初代王者のチェ・ヘヨン、2012年大会王者のキム・ヒョージュ、そして2017年大会を制したイ・ジョンウン6だけが、これまでに同大会でワイヤー・トゥ・ワイヤー優勝の感激を享受した。
はたして国内開幕戦でトロフィーを掲げるゴルファーは誰なのか。残る第3~4ラウンドの展開に注目だ。
(構成=ピッチコミュニケーションズ)
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