大谷翔平(28、ロサンゼルス・エンゼルス)への「故意死球」を匂わせる発言で物議を醸した韓国投手の“復帰登板”が延期となった。
韓国プロ野球KBOリーグのLGツインズを率いるヨム・ギョンヨプ監督は4月5日、高尺(コチョク)スカイドームでのキウム・ヒーローズ戦の試合前、コ・ウソク(24)の復帰時期についてこう語った。
「ホーム開幕戦に合わせることが難しくなった。やはり、1~2試合程度は実戦を挟んだ方が良いと思った。(復帰を)少し遅らせて、来週末の斗山(トゥサン)ベアーズ戦ぐらいまでに合わせる計画だ」
コ・ウソクは2023年WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)に出場した韓国代表メンバーに選ばれていたが、去る3月6日に京セラドーム大阪で行われたオリックス・バファローズとの強化試合で負傷した。
当時、コ・ウソクは7回途中から登板し、同回を無失点で切り抜けるも、8回途中に肩の違和感を訴えた。トレーナーがマウンドに駆け付け状態を確認するも、投球が難しいと判断され、わずか12球で降板した。
試合後、大阪市内の病院で検査した当時は「単純な筋肉痛」と診断され、WBCでの登板も可能と見られていたが、大会期間は1試合も登板せず、韓国代表の1次ラウンド敗退をベンチで見守った。
以後、韓国に帰国してLGに合流したが、現在まで一度も実戦登板ができていない状況だ。韓国でMRI検査を実施した結果、右肩の回旋筋腱板の筋肉痛の一つである棘上筋に炎症が発見された。
MRI検査の結果が出た当時、ヨム監督は「(回復状況を見て)復帰を早く進めるか、遅らせるか決める」と話したことがあるが、最終選択は後者となった。
コ・ウソクは当初、来る7~9日に蚕室(チャムシル)球場で行われるサムスン・ライオンズ戦で復帰するとされていた。しかし今回、ヨム監督が先延ばしを明かしたことで、14~16日に同球場で行われる斗山戦が復帰戦となる見込みだ。
コ・ウソクは球数とイニング数の負担が少ない抑え投手であるため、実戦過程を省略してすぐに1軍復帰させることも考慮された。だが、万全な状態で復帰させるべく、段階的に実戦感覚を取り戻させることに決めた。
もっとも、LGは余裕がある状況ではない。昨季に61試合4勝2敗42セーブの防御率1.48でセーブ王に輝いた守護神を欠くなか、チームは中継ぎが本職のイ・ジョンヨン(27)を急遽抑えとして起用している。
しかし、イ・ジョンヨンは今月2日のKTウィズ戦で8回二死一、三塁から登板するも、1.1回を投げて3被安打1失点。また別のリリーバーであるチョン・ウヨン(23)も、4日のキウム・ヒーローズ戦で1回1失点を記録した。
ただ、守護神不在のなかで新顔の台頭も見られる。パク・ミョングン(19)、ユ・ヨンチャン(26)、そして投手転向3年目のペク・スンヒョン(27)がオープン戦から好調を見せている。
ヨム監督は彼らを通じてリリーフ陣のアップグレードを図り、コ・ウソクが100%のコンディションで復帰してくれることを期待している。
(構成=ピッチコミュニケーションズ)
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