4-5でリードされていた7回一死の状況で、代打で出てきたカン・ベクホは左中間に二塁打を放った。二塁到達後、注目を浴びながらセレモニーをしていたところ、ベースから足が少し離れた。
この僅かな隙を見逃さなかったオーストラリア選手はすかさずカン・ベクホに触れ、ビデオ判定の末にアウトとなった。一死二塁のチャンスが一転、二死走者なしとなったことで韓国は反撃の流れを逸してしまった。
カン・ベクホのボーンヘッドは非難されてもしょうがない。先の東京五輪では、ダグアウトで気の抜けた表情でガムを噛む姿が捉えられ、多くの人々から批判を受けたことがある。
しかし、カン・ベクホのアウトの衝撃に隠れがちだが、ほかにも残念な場面は少なくなかった。
好機を生かせなかった打線、ホームに突っ込めなかった走塁、プレッシャーで失投を重ねて投手陣と、韓国代表は自滅したといっても過言ではない。
まず8回裏、パク・ヘミン(33、LGツインズ)の消極的な走塁が残念だった。6-8と追撃ムードだった8回裏、一死満塁でオ・ジファン(32、LGツインズ)の二ゴロを打った際、三塁走者のイ・ジョンフ(24、キウム・ヒーローズ)が帰塁。幸いにもオ・ジファンの足が速く、併殺にはならなかったものの、瞬間、オーストラリアのホームは誰もいなかった。
捕手が一塁をカバーしていたことで発生したこの状況で、三塁に到着したパク・ヘミンはイ・ジョンフの「帰って来い」というアピールにも反応せず、同点のチャンスをみすみす逃してしまったのだ。
そして7番三塁として先発出場したチェ・ジョンの打撃には失望しかなかった。