エドマンは、韓国人の母親クァク・ギョンアさんとアメリカ人の父親ジョン・エドマンさんの間に、2男1女の2番目に生まれた韓国系選手だ。フルネームは「トミー・ヒョンス・エドマン」。ミドルネームに韓国名の「ヒョンス」を使っている。
韓国代表ユニホームでは、「エドマン(EDMAN)」のほかに韓国名の「ヒョンス」を意味する「H」もともに表記している。ユニホームネームの表記は「T H EDMAN」。韓国のアイデンティティを強調したものだ。
WBCでは国籍と関係なく、両親または祖父母のうち1人でも該当国の血統がある場合、その国の代表選手として大会に出場することが認められる。そのため、韓国野球委員会(KBO)は韓国系選手として初めてエドマンを代表に選んだ。
7日の阪神戦後、記者会見に登場したエドマンは「まずは韓国のユニホームを着て試合に出場出来て誇らしい。この瞬間を待ちわびていたので興奮するし、光栄に思う。良い結果が出て嬉しい。WBCを前に良い雰囲気を生まれたのも良いことだ」と伝えた。また、「韓国代表としてプレーできることに期待しているし、ワクワクしている」と付け加えた。
エドマンは「愛国歌が流れた際、胸に手を置くことはアメリカでいつもやっていることだから意識していなかったが、今は韓国代表の一員としてプレーしていることを誇りに思いながら、その気持ちで胸に手を当てている」と説明した。
エドマンは強化試合2試合でトップバッターとして出場したが、安打はなかった。オリックス戦は4打数無安打1三振、阪神戦は2打数無安打1四球を記録。ゴロ4つ、フライ1つ、三振1つだった。
ただ、二塁守備では隙のない完璧な内野を構築した。隣の遊撃手から失策が出ても、エドマンのいる二塁は堅固だった。数回、速くて難しいゴロの打球もスムーズに捕球し、滑らかな送球を見せた。特にオリックス戦では、8回までのアウトカウント24個中7個がエドマンの手を経由したものだった。
正遊撃手キム・ハソン(27、サンディエゴ・パドレス)との二遊間コンビはWBC屈指の堅守とされ、韓国代表最大の長所でもある。
エドマンはキム・ハソンとの連携について「キム・ハソンがメジャーで2年間プレーしているのを見てきた。いつも素晴らしい選手だと思いながら見ていた。守備がとても優れていて範囲も広い。キム・ハソンのプレーをいつも楽しく見ている」とし、「こうして一緒に良いコンビを組むことができて嬉しく思っている。これからもっと良い雰囲気が生まれてほしい」と笑顔で話した。
去る5日、大阪の杉本商事バファローズスタジアムで行われた練習でのことだ。エドマンはキム・ハソンとともに二塁ベースの横でノックを受け、守備練習をしていた。
すると、イ・ガンチョル監督はエドマンに向かって「ヒョンス」と呼んだ。エドマンは首を回して指揮官を見つめ、何か指示を受けた。
韓国系アメリカ人のエドマンも、代表に合流して早くも“韓国人選手”になっていた。
(記事提供=OSEN)