12月29日にニッパツ三ツ沢球技場にて、「第101回全国高校サッカー選手権大会」1回戦、北海と国見の試合が行われた。試合は12年ぶりの出場を果たした国見が、PK戦を制して2回戦に進んだ。
「12年という干支が一周する長い年月、国見というチームが昔あったという記憶の片隅から、時間を動かしたいという思いをずっと持ちながらやってきた。次に進めるというところは、大きな一歩を踏み出せた」と国見の木藤健太監督。
監督就任後、国見を強くし、発展させようとするなかで、いろんなものを変えていく作業が必要だったと話す。
「私自身はいろんなものを壊すと思ってはいない。今のチームを強くしていくために何が必要なのか。国見というブランドや、小嶺(忠敏)先生が築き上げられたものというのが確かにあるが、そこはやっていくなかで、国見の良さを精査して、その良さはしっかり残しながら、小嶺魂は引き継ぎつつ、次のステップに進まないといけないというところが大きかった」と説明した。
特に髪型の変化は象徴的だ。
何でもダメダメと管理するのではなく、自分たちが自由に判断できる、判断するということは、サッカーにもつながってくる。髪型というところだけではなくて、大枠として自分たちが考えるということを身につけ、選手たちが考えながらサッカーをしていかなければいけない。ゆえに、いろんなものをフラットに戻してきたという。
「勝利に対する執着心、ひたむきさ、サッカーに対する情熱」という小嶺魂を引き継ぎ、「国見の新しい歴史を築いていくなかで、もう一度魅力あるチームを」と木藤監督は語った。
(文=玉 昌浩)
前へ
次へ