それはまた、リーダーであるベント監督の根気もなかったら不可能だったはずだ。
ベント監督は世間の意見を意識せず、自分が正しいと思う方向に向かって前進した。冷静ながらも客観的な評価でチームの現在地を把握し、戦略を立てた。
アシスタントコーチのセルジオ・コスタは「悲観的な人もいれば楽観的な人もいるが、ベスト16入りは可能だと思っていた。私たちは自分たちの強みと弱点を知っている。相手も分析した。ベスト16に進める野心を持つことができた。謙虚に準備しながらも集中した」と話した。“チーム・ベント”は16強の成果を出せるという前提で大会を準備していたのだ。
今大会では破格の柔軟性も見せた。第1節でFWファン・ウィジョ(30、オリンピアコス)が不振なパフォーマンスを見せると、第2節では直ちにFWチョ・ギュソン(24、全北現代モータース)を先発に据える果敢な選択をした。1年8ヵ月も起用しなかったMFイ・ガンイン(21、マジョルカ)にも着実に出場時間を与え、第3節ではついに先発で送り出した。
ベスト16入りという結果自体は奇跡に近い。韓国が勝利できたことも奇跡だが、同時にウルグアイ対ガーナ戦の試合結果もあって16強行きチケットを劇的に手に入れたのだから、「ドーハの奇跡」という表現も間違ってはいないだろう。
ただ、この4年で韓国が歩んできた過程を振り返れば、それは決して偶然ではないことが確認できる。
ベント監督をはじめとする多くのメンバーの実力と努力が、カタールを「奇跡の地」にした。それもまた揺るぎのない事実だ。
韓国は12月6日4時(日本時間)、ドーハのスタジアム974でブラジルと対戦する。勝利した側は、10日0時の準々決勝で日本対クロアチアの勝者と対戦する。
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