韓国Kリーグ1(1部)得点ランキング1位のモンテネグロ代表FWステファン・ムゴシャ(30、仁川ユナイテッド)獲得が迫っているヴィッセル神戸が、今シーズン2度目の監督交代に踏み切る可能性が浮上した。
6月29日、『スポーツ報知』は「J1所属の神戸がミゲル・アンヘル・ロティーナ監督を解任し、シーズン2度目の監督交代を行う可能性が有力だ」と報じた。
新監督は強化部に在籍する吉田孝行氏となる見通しだ。吉田氏は現役時代に神戸でプレーした経験があり、2017~2019年の間に神戸トップチームの監督を2度務めた。
同メディアによると、神戸は去る26日のJ1第18節浦和レッズ戦で0-1で敗れた後、同日深夜までスタジアムに残り、緊急会議を開いたという。そこで議題の中心に挙がったのがロティーナ監督の進退だった。
神戸はスペインサッカーの“生きる伝説”であるMFアンドレス・イニエスタ(38)らを中心に、昨季リーグ戦を3位でフィニッシュした。
しかし、今季はイニエスタをはじめFW武藤嘉紀(29)、FW大迫勇也(32)など主力の負傷、不振に悩まされ、チーム全体が大きく揺らいでいる。第18節終了時点で2勝5分11敗の最下位とし、総得点はワースト2位の「15」にとどまっている。
去る3月20日に三浦淳宏監督を解任した神戸は、監督代行体制を経て、4月8日にスペイン出身のロティーナ監督を招へいした。ただ、ロティーナ監督体制でも2勝1分6敗と、状況が大きく好転することはなかった。
こうしたチーム状況に、神戸行きを控えたムゴシャとしては気落ちするしかないだろう。仁川が第18節を終えて7勝7分4敗の勝ち点28で12チーム中4位と、クラブ初のACL(アジア・チャンピオンズリーグ)出場も視野に入る好調ぶりであるだけになおさらだ。
もっとも、今回のロティーナ監督解任でもムゴシャの立場に大きな変化が加わることはないと見られる。ムゴシャを評価して獲得を進めたのはロティーナ監督ではなく、次期監督として有力視されている吉田氏ら強化部であり、クラブ関係者もムゴシャ獲得に概ね同意した可能性が高いからだ。
■「天下のイニエスタも食い止められない」弱り目に崇り目のヴィッセル神戸
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