客観的に見て、グループHで突破が有力視されているのはポルトガルとウルグアイだ。これは韓国率いるパウロ・ベント監督も認めており、組み合わせ抽選が行われた当時の会見でも「ポルトガル、ウルグアイが決勝トーナメントに進出する可能性が高いだろう」と否定しなかった。
韓国がこれらの前評判を覆すためには、何よりもまずガーナ相手に勝ち点3を獲得する必要がある。
ガーナは平均年齢25.3歳とかなり若いチームだ。中盤の安定感を強みとしていて、MFトーマス・パーティ(28、アーセナル)やMFイドリス・ババ(26、マジョルカ)、MFモハメド・クドゥス(21、アヤックス)などがいる。
このほか、FWカラム・ハドソン=オドイ(21、チェルシー)やFWエディ・エンケティア(22、アーセナル)、DFタリク・ランプティ(21、ブライトン)など二重国籍の選手が新たに合流する可能性もある。
FIFAランキングで見れば韓国が29位、ガーナが60位で韓国が上回るが、決して侮ることのできない相手だ。もちろん、弱点も存在していて、今年1月に行われたアフリカネイションズカップでは貧弱な得点力、サイド守備の問題などを露呈してグループ敗退に終わった。
アン・ジョンファンは「分析が最も難しいチームがガーナだ」と切り出すと、「メンバーがすべて入れ替わる可能性がある。アフリカのチームは本当に変わっている。起伏が激しい。しかし、試合の流れに乗ると恐ろしいチームとなる。瞬間的なスピードとジャンプ力がある。ただ、(アフリカ勢で)組織力の良いチームはこれまであまり見たことがなかった。個人能力への依存度が高い」と伝えた。
また、「ガーナに勝てなければ無条件で(韓国は)落ちる」と何度も強調。「ガーナとの試合が初戦であれば良かったのに残念だ。(ガーナ戦が初戦であれば)勝利することで自信がつき、次のウルグアイ戦にも”やってみる価値がある”と考えられるからだ」と、日程面についても残念な気持ちをあらわにした。
そして、ガーナの二重国籍者に関する変数については、「韓国の立場としてはきつくなるしかない」としつつも、「彼らが合流したからと言って、チームを完全に変えられることはできないだろう」と見通しだ。
なお、韓国とガーナはこれまで国際Aマッチ通算6試合で対戦しており、結果は3勝3敗とイーブン。ただ、2000年以降に行われた4試合では1勝3敗と負け越している。
(記事提供=OSEN)
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