2019光州(クァンジュ)世界水泳選手権の開幕まで、残り50日を切った。
競泳代表選抜戦が終わり、「“ポスト”パク・テファン」を準備する韓国水泳も大会準備に拍車をかけている。韓国で開かれる初の世界選手権を控え、“太極娘子”(韓国女子選手)の上昇が尋常でない。
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パク・テファンが導いた韓国水泳の復興を今、“人魚姫”たちが引き継いでいる格好だ。
すでに世界の舞台でも実力を認められている個人メドレーのキム・ソヨン(慶北道庁)はもちろん、背泳ぎのイム・ダソル(牙山市庁)、中~長距離自由形のハン・ダギョン(全北体育会)も注目されている。スター選手不在で大会の広報に頭を抱えていた大会組織委員会と韓国水泳連盟は、いずれも歓迎ムードだ。
去る5月18日から4日間、金泉(キムチョン)室内スポーツ水泳場で行われた2019競泳国家代表2次選抜戦は、世界選手権の出場権がかかった前哨戦だった。この舞台で“ウーマンパワー”が目についた。
国際水泳連盟(FINA)の基準記録を通過した選手は、世界選手権の直行チケットを確保することができる。今回の選抜戦では計5回、基準記録を上回ったのだが、キム・ソヨンとイム・ダソルがそれぞれ2種目で成し遂げ、男子選手では200m平泳ぎのチョ・ソンジェだけだった。
さらにイム・ダソルとハン・ダギョンは、それぞれ2種目で韓国記録を塗り替えた。イム・ダソルは100m背泳ぎ(1分00秒44)と200m背泳ぎ(2分09秒49)。ハン・ダギョンは800m自由形(8分39秒06)と1500m自由形(16分32秒65)で韓国新記録を樹立した。
すでにキム・ソヨンは、韓国国内の相手がいない。世界選手権で唯一、メダル圏候補にいる。選抜戦に出場したキム・ソヨンは、去る5月13日にハンガリーで開かれたFINAチャンピオンズ・スイムシリーズ第2戦に参加したことで、時差ボケが終わっていない状態だった。いつものコンディションでないにもかかわらず、出場した全種目で圧倒的なレースを繰り広げた。
世界選手権の出場権を確保したキム・ソヨンは、「メダル」を目標にした。今大会の競泳は7月21日から行われるが、キム・ソヨンは主な種目である200m個人メドレー予選を経て、準決勝(7月21日)、決勝(7月22日)を目指す。彼女が表彰台に上がれば、世界選手権の興行にも火をつけることになる。
キム・インギュン監督は、「少なくとも自己最高記録は出したい」と話した。キム・ソヨンの自己最高記録は、昨年のジャカルタ・アジア大会で金メダルを獲得した2分08秒34。それを超えることができれば、韓国女子水泳史上初の世界選手権メダリストを夢見ることができる。
イム・ダソルは昨年のアジア大会に出場したが、目標にした入賞に失敗した。2年前のブダペスト世界選手権では、16人で競う準決勝にも進出できなかった。今回の世界選手権で、挽回するという覚悟だ。
この間、実力を発揮できなかったという評価もあった。だが先の代表選抜戦で見せたコンディションを見れば、期待も出てくる。3年前に自分が出した韓国記録を超え、光州行きを決めたうえで、女子背泳ぎの全種目を総なめして3冠女王に輝いた。イム・ダソル自身は選抜戦の記録で満足しておらず、世界選手権の決勝進出はもちろん、メダル獲得まで視野に入れている。
ハン・ダギョンは基準記録に惜しくも及ばない成績だったものの、出場種目すべてで韓国記録を樹立し、光州行きのチケットを事実上確保した。去る3月に開かれた1次選抜戦に続き、自己最高記録を更新するほどコンディションがいい。年齢が若く成長速度も速いので、残る2カ月間が期待される。
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