2019シーズン、Kリーグの“熱気”が5月に入っても続いており、史上初となるKリーグ5クラブの平均観客数“1万人時代”が開かれるとの期待が高まっている。
Kリーグは観客数の透明性を高めるために2012年から集計方法を見直し、昨シーズンからは有料観客だけを集計して発表している。Kリーグの1~2部リーグ体制が確立した2013シーズンから2016シーズンまで、1試合当たりの平均観客数が1万人以上だったクラブは、3クラブあった。“観客数3強”と評価される全北現代、FCソウル、水原三星が4年間、観客数ランキングで首位の座を争ってきた。
しかし2017~2018シーズンには水原の観客数が減少し、平均観客数が1万人を超えるクラブは、全北とソウルだけになった。さらに昨シーズンは、観客数1位の全北(1万1907人)と2位ソウル(1万1566人)ですらも、平均1万2000人を超えることができない悪い成績を残した。
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だが今シーズンは“熱風”が吹きながら、Kリーグの観客数が完全に変わった。
Kリーグ1の第12節までの総観客数は61万3690人で、前年比(39万4954人)55.4%増を記録している。特に第12節まで1試合当たりの平均観客1万人以上を記録したクラブは、5クラブに上る。ソウル(1万5684人)、全北(1万4250人)、水原(1万3069人)、蔚山現代(1万805人)、大邱FC(1万537人)が、ホームでの平均観客数1万人を超えている。
これまで“観客数2強”となったソウルと全北は、今シーズンも序盤から激しい観客数ランキングの首位争いを繰り広げている。
注目すべきは、水原、蔚山、大邱の観客増加だ。
水原は昨シーズン、平均観客数6000人台まで急減し、観客数ランキング5位にまで落ちた。しかし今シーズンは昨年の2倍に迫る観客がスタジアムを訪れ、選手たちに声援を送っている。イ・イムセン監督体制で新たなシーズンを向かえ、ファンの期待が高まったことが観客の増加に影響を及ぼしたと見られる。
蔚山は2013~2018シーズンまで、観客数ランキングで3~5位を維持してきた。1試合当たりの平均観客数は、これまで6000~8000人のラインを行き来していた。しかし今季は序盤から1万人以上の観客を集めて、新たなターニングポイントを作った。蔚山は今季、リーグ3連覇に挑戦する“1強”全北の対抗馬として注目を浴びている。また、リーグとアジア・チャンピオンズリーグで好成績を残しながら、スタジアムにファンが集まっている。
大邱は今シーズン、観客数の面で最も飛躍的な増加を成し遂げたクラブだ。昨シーズンの1試合当たり平均観客数は3518人。観客数ランキングでは7位だった。
しかし今季は専用スタジアム「DGB大邱銀行パーク」が開場し、新たな転機となった。さらに、昨シーズンのFAカップ優勝に続き、今シーズンはクラブ創設初のアジア・チャンピオンズリーグに出場を果たし、ファンの関心が高まった。大邱は今季開幕後、4試合連続でホームゲームの“チケット完売”を達成しながら、Kリーグの興行を牽引している。
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