メジャーリーグで活躍を続けるタンパベイ・レイズのチェ・ジマン(30)に、母国・韓国メディアも注目を寄せている。
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チェ・ジマンは6月28日(日本時間)、ホームで行われたロサンゼルス・エンゼルス戦で、1-2で迎えた6回裏に3ラン本塁打を放ち、スコアを4-2にひっくり返した。相手投手マイク・メイヤーズ(29)の失投を見逃さず、右側フェンスを越える痛烈な打球だった。
結局、試合は大谷翔平(26)のソロ本塁打などもあり、レイズが4-6で敗れたが、チェ・ジマンはシーズン3号の本塁打とともに上昇ムードを続けた。
これまで負傷で2度エントリーを外れたチェ・ジマンだが、出場した28試合では打率0.271、OPS(出塁率+長打率)0.821と活躍を見せている。
メジャーリーグで定位置を確保するまでの過程は険しいものだった。しかし、今ではチェ・ジマンのいないレイズを想像する方が難しいほどだ。
2018年以前まで放出やトレードが繰り返され、生存の岐路に立たされていたチェ・ジマンが、いつの間にかチームを代表する選手の1人に浮上した。
昨シーズンには韓国人打者として初めてワールドシリーズの大舞台に上がるなど、メジャー屈指の出塁マシーンに生まれ変わった。チェ・ジマンはワールドシリーズ第6戦までのポストシーズン18試合で出塁率0.412を記録。最高の舞台でも揺らがない鋭い選球眼で自分の任務をまっとうし、アメリカの野球ファンに“チェ・ジマン”という名前を刻ませた。
そして、その頃の活躍が今も続いている。今シーズンの出塁率は0.368で、同部門のキャリアハイを記録している。規定打席を消化できなかったが、チーム内では出塁率トップだ。
レイズは着実に出塁できるチェ・ジマンを打順で2番、3番、5番、6番に均等に配置する。チェ・ジマンが得点力の極大化をけん引する万能選手の役割を果たしているのだ。
加えて、チェ・ジマンはムードメーカーとしても大きな影響力を発揮する。彼の負傷離脱時はケビン・キャッシュ監督はもちろん、レイズのチームメイトもチェ・ジマンのダッグアウト復帰を待ち望んだ。
キャッシュ監督は去る6月5日、チェ・ジマンが左股間節負傷で今シーズン2度目の故障者リストに載ると、「チェ・ジマンの存在が懐かしくなるだろう。それだけ、早く帰ってくることを願っている」と述べた。
また、チェ・ジマンは打者としての活躍はもちろん、一塁手でも好守を連発。優れた捕球能力でアウトカウントを作るプレーを披露している。
チェ・ジマンは昨冬に初めて年俸調停申請の資格を得た。メジャーリーグで3年間フル稼働し、昨年の年俸85万ドルから今年は245万ドルまで上昇した。
現在、レイズはボストン・レッドソックスと激しく地区首位争いを繰り広げ、2年連続アメリカン・リーグ優勝を目指している。レイズファンもチェ・ジマンのセレモニーに注目を寄せている。
グラウンド内外でチェ・ジマンの姿が頻繁に見られるほど、レイズの勝率も上がるというわけだ。
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