韓国メディアも「カオスに陥った」と憂慮する東京五輪、国内外で高まる“開催反対”の声

「スポーツイベントがスーパースプレッダーになってはならない。東京五輪は中止すべきだ」

【関連】コロナ感染者続出で災難の韓国レスリング

5月11日(日本時間)、米『ニューヨーク・タイムズ』は東京五輪の開催に否定的な見解を示した社説を掲載した。寄稿したのは、元プロサッカー選手でアメリカ五輪代表選出歴もあるパシフィック大学政治学教授のジュール・ボイコフ氏だ。

ボイコフ教授は「東京五輪は(日本の)人口60%近くが開催に反対している」とし、「(オリンピックは)数千人の選手が全世界から集い競争する。ただ、世界的な公衆衛生上の危機では致命的な結果をもたらす恐れがある」と強調した。

そのうえで、ボイコフ教授はオリンピックが強行開催される理由について「カネ、カネ、カネだ」と痛烈に皮肉ると、「お金のほとんどはアスリートではなく大会を管理、放送、後援する人間に流れる」と伝えた。

特に、国際オリンピック委員会(IOC)の収益の73%がオリンピック放映権料であることに触れ、主催者側が公衆衛生のために自分たちの利益を犠牲にしようとしていないことを批判した。

ボイコフ教授は寄稿した記事を自身のSNSでも引用し、「公衆衛生は経済的利益よりも重要だ。もうたくさんだ」と記した。

各界からも開催を憂慮する声

本紙『スポーツソウル』も「”スポーツイベントがスーパースプレッダーになってはならない”…またしてもカオスに陥った」との見出しで東京五輪開催を不安視していたが、日本国内でも反対の声は高まっている。

東京・お台場に設置されているオリンピックのモニュメント

日本では最近、新型コロナウイルス感染者が再び急増。政府は東京、大阪、京都、兵庫、愛知、福岡に今月31日までの緊急事態宣言を発令した。

『読売新聞』が今月7日から9日まで実施した東京五輪・パラリンピック開催の有無に関するアンケート調査でも、回答者の59%が「中止すべき」と答えていた。

また、自民党の二階俊博幹事長が東京五輪開催は「慎重に判断する必要がある」と言及したのに続き、日本オリンピック委員会(JOC)の山口香理事も『東京新聞』とのインタビューで憂慮の立場を示した。

山口理事は「(東京五輪開催が)結果的に感染拡大につながれば、アスリートとオリンピックに対する反発につながる」とし、「オリンピック後のスポーツを考慮したとき、大会を開くことがプラスなのかマイナスなのかを考えなければならない」と強調した。

このほか、国内の公衆衛生専門家も政府の五輪強行を否定的に見ている。

東京都医師会の尾崎治夫会長は「国内外で感染者の増加なく大会を開催することは非常に難しい状況」とし、神戸大学病院の感染症専門医も「オリンピックは多くの観客、職員、ボランティア、看護師、医師が集まるスポーツイベントだが、こうした状況で誰が協議を楽しめるのだろうか」と懐疑的に語った。

前へ

1 / 1

次へ

RELATION関連記事

RANKINGアクセスランキング

PHOTO写真

TOPIC「BTS」特集