韓国Kリーグが新型コロナウイルス感染症の恐怖に包まれた。特に被害が大きいのは1部だ。
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Kリーグを管轄する韓国プロサッカー連盟は去る5月2日、新型コロナの拡散防止のため、Kリーグ1(1部)とKリーグ2(2部)の一部試合を延期することで決定した。
FCソウルのDFファン・ヒョンス(25)に陽性反応が出たのに続き、元ベガルタ仙台FW道渕諒平(26)が所属する忠南牙山(チュンナム・アサン)でも選手内で感染者が発覚したことで、現日程の進行が不可能となった。
これにより、FCソウルは直近のリーグ戦で対戦した城南(ソンナム)FCとともに、Kリーグ1第14~17節の試合がすべて延期となった。忠南牙山のKリーグ2第10~12節も同様だ。
連盟は「今回の決定は、管轄地域の保健所が把握した選手内の予想自主隔離対象者と、負傷者などを除いた試合出場可能選手数などを総合的に考慮したもの」と明らかにしている。
不幸中の幸いは、ファン・ヒョンスとともに城南FC戦に出場したほかの選手から陽性反応が出なかったことだ。
忠南牙山の感染者は、直近に行われた大田(テジョン)ハナシチズン戦に出場しなかった。チームメイトも全員陰性判定を受けたため、大田の選手たちは自主隔離をせず、通常通り試合を行う。
Kリーグ2は日程の再編成にも大きな無理は伴わない。正常にシーズンが始まっているため、平日開催が可能な日程が確保できれば、新たなスケジュールでシーズンを進めることができる。
問題はKリーグ1だ。今シーズンのKリーグ1は、6~7月を通して約50日間の一時休息期間に入る。というのも、2022年カタールW杯アジア2次予選やアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)グループステージなどの日程がすべて重なっているからだ。
Kリーグ1は今月30日の試合を最後に中断期間に突入し、7月20日に再開する。以降も平日開催の試合を織り交ぜていくなか、延期となったFCソウルと城南FCの各4試合を新たに組み込まなければならない。
これによって連盟は頭を悩ませている状態だ。試合の延期だけを発表し、新たな日程を知らせなかったのもこうした理由がある。
連盟関係者は「まだ確定したことはない。Kリーグ1の場合、後半期もあまりに日程がタイトであるため、平日に試合を組み込むことは容易ではない」とし、「W杯予選やACLの期間を利用する案も検討している」と述べた。
続けて、同関係者は「A代表に選ばれる選手が多いチームには不可能だろうが、そうでなければこの期間に行うことも考慮できる。ACLに出場しないチームもいるので、休息期間を試合日程として使うこともできる」とし、「あまりに状況が複雑なため、総合的に各チームの事情と日程を検討しなければならない」と説明した。
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