はたして韓国の新市長たちは約束を守るのか…選手協がスタジアム改善声明を発表も残る不安

韓国プロ野球(KBO)選手協会(以下、選手協)が、再・補欠選挙で当選した「国民の力」オ・セフンソウル市長と、パク・ヒョンジュン釜山市長に、野球場のインフラ改善を任期内に実践してほしいと要求した。

選手協は4月8日、「オ・セフン、パク・ヒョンジュン市長が、韓国野球委員会に約束した“野球インフラ改善”に対する答弁を、任期内に積極的に実践してほしい」と声明を発表。

続いて「特に、老朽化した競技場はプロ野球選手だけでなく、毎年球場を訪れる多くの市民の安全にも直結するため、自治体の格別な管理と補修努力が求められる」と強調している。

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オ・セフン市長は、野球場の環境改善とプロ野球産業化のための構想を問うKBOの質疑に、「永東大路(ヨンドンデロ)の地下化、国際交流複合地区計画に合わせて、一帯のスポーツ産業発展がともに新たな局面を迎えることができるように速やかに推進する計画」とし、「最新施設はもちろん、今後のトレンド変化に備える方向まで検討し、ソウル市内の球場施設改善に協力する」と約束したそうだ。

(写真=国会写真記者団)ソウル市長選を戦ったパク・ヨンソン候補(左)とオ・セフン候補

また、LGツインズ、斗山(トゥサン)ベアーズ、キウム・ヒーローズなどの球場賃貸料と売店賃貸料、広告料の追加減免についても、「前向きに検討する。新型コロナ終息時期が予測しづらいだけに、期限付きで広告収益金の配分比率を合理的に調整するため、KBOと球団の意見を積極的に聴取する」と明らかにした。

怪しさの残る両市長

韓国球界は、候補者時代の公約を当選後に反故にしないと期待しているが、オ・セフン市長はアマチュア野球のメッカだった東大門(トンデムン)野球場を撤去し、野球関係者の糾弾を受けたことがあるだけに、公約が履行されるかどうかに関心が集まっている。

パク・ヒョンジュン市長も、「釜山は野球の都市」と強調し、「当選したら野球場の新設を積極的に推進する」と約束。「野球だけの施設ではなく、ショッピングとエンターテインメントを楽しむことが可能な複合施設にして活用度を高めたい。社稷(サジク)球場が都心のランドマークとして、市民の憩いの場として生まれ変わるよう最善を尽くす」と強調した。

蚕室(チャムシル)球場

このような大きな構想を語った反面、「球場新設には莫大な予算が投入されるだけに。慎重な検討と社会的合意が必要だ」と一歩退く場面も見られた。

選手協は、「オ・セフン市長とパク・ヒョンジュン市長が選挙前の票獲得のためではなく、韓国プロ野球の発展と野球底辺の拡大に対する誠意ある省察につながることを要請する。野球選手たちが良い環境でプレーし、野球ファンに報いる機会を与えてほしい」と話した。

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