韓国代表の2022年カタールW杯アジア2次予選延期が決定した。
2月18日、韓国サッカー協会関係者によると「2月17日にアジアサッカー連盟(AFC)とH組(韓国、北朝鮮、トルクメニスタン、レバノン、スリランカ)に属する国のサッカー協会代表者が会議を開いた。議論の結果、現在新型コロナが蔓延している状況では、予定通り3月に予選を行うことは無理だという結論に至った」とのことだ。
続いて「残りの試合は6月にどこかの国に集まって行うこととなった。現時点で開催国は未定となっており、とりあえずH組内の国から申請を受け、申請国が出てこない場合にはH組以外の国から追加で申請を受け付けることとなる」と明らかにした。
日程通りであれば、韓国は3月25日にホームでトルクメニスタン戦、30日にアウェーでスリランカ戦を行う予定だったが、ヨーロッパなどの海外でプレーする選手も多く、試合を行うたびに国を往来するため、政府レベルの自己隔離免除が必要とされていた。
しかし、韓国内の新型コロナ感染状況を考慮すると、政府の決定を引き出すことは容易ではないと言える。協会もこの点を考慮して、3月の試合開催は難しいと判断した。
他国も韓国同様、外国人の出入国に難色を示しているだけに、予選延期および1国集中開催で意見がまとまった。
韓国代表は2019年11月に行われたレバノンでのアウェー戦以来、1試合も行えていない。そのため、トルクメニスタン、スリランカ、北朝鮮、レバノンとの試合がそのまま残っている状態だ。
今回の決定により、6月の1国開催で4試合を連続して行うこととなった。まだ日程は確定していないが、フィジカル的に難しいものとなるのは予想に難くない
AFCは2月中に中立国開催ガイドラインを作成し、開催申請を受け付ける予定だ。協会はAFCが打ち出した開催条件を確認したあと、開催するかどうかを検討するという計画だ。
関係者は「開催が決定した場合、どのような恩恵が与えられるのか、どの程度の支援金を受けられ、どの程度の支出が必要なのか、あるいは商業的な権利をどこまで活用できるのかなど多角的に確認しなければならない。さらに、政府との協力も必要だ。今すぐ開催する、しないと明確に断言はできない。AFCのガイドラインを確認した上で判断する」という立場を明らかにしている。
開催の判断は容易ではない。H組に属する他国の選手らが入国後、防疫をどうすべきかに争点が集まる。
その上H組には北朝鮮も属しているため、様々な面で解決しなければならない問題が多い。 韓国サッカー協会を超えて大韓体育会、文化体育観光部など政府の協力を必要とする事案だ。
ただし、韓国で開催することとなれば、海外で起こりうるイレギュラーをコントロールでき、ひいては商業的な権利を享受できる余地があるという点で、ポジティブな面も発生する。
加えて、相対的に韓国内でプレーする選手の選出が容易になることもメリットだ。国際サッカー連盟(FIFA)は、代表チームの日程で自己隔離を5日以上しなければならない場合、所属クラブが選手を代表チームへ送り出すことを断れるという条項を作っている。
韓国以外の国で開催されるとなれば、Kリーガーの代表選出がさらに難しくなるという懸念点が浮上している。
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