韓国と対照的に、日本は世代交代を断行して1.5軍で出場したが、優勝候補イランに圧勝して決勝戦に進んだ。これは韓国のベスト8敗退に劣らないほど、衝撃的なことだ。
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結局のところ、ベント監督の“こだわり”を支持しながらも、アジアカップを通じて露呈した彼の欠点を指摘し、彼の考えを変えていく方法が必要不可欠である。
例えば、ホ・ジョンム、ホン・ミョンボ、シン・テヨンなどの歴代代表監督、あるいはKリーグ指導者で構成された代表諮問委員会を作り、ベント監督とコミュニケーションを取ることで、アジアカップで表面化した欠点を修正、補完する。より積極的な方法としては、コーチの補強も考えられるだろう。現在、チェ・テウクコーチとマイケル・キムコーチがいるが、彼らの経験やアドバイス能力などが検証されていないことも事実だ。
そして何よりも重要な人物は、ベント監督を選んだ監督選任委員会キム・パンゴン委員長に他ならない。キム委員長とベント監督は、運命共同体だ。2002年日韓W杯を控えて葛藤も厭わなかったイ・ヨンス元技術委員長のように、キム委員長が間近でベント監督と対話し、時にはぶつかり合う“駆け引き”が要求される。
韓国サッカー史における成果として挙げられる、2002年日韓W杯ベスト4と、2010年南アフリカW杯ベスト16を比較すればわかりやすい。
日韓W杯は開催国でアジア予選を行わなかったため、フース・ヒディンク監督は本大会だけ見て、長期的プランを組むという“こだわり”を持つことが可能だった。ワールドカップ開催まで50日を残し、「韓国は今50%だ。今から一日に1%ずつ上げていく」と話した彼の約束は、現実になった。
それに比べて2010年は違った。アジア最終予選の北朝鮮戦を引き分けて雲行きが怪しくなったが、ホ・ジョンム監督がキャプテンを変え、新しい戦術を導入するなど周辺のアドバイスをある程度受け入れたことで、最終予選負けなしでワールドカップ出場を決めた。
韓国代表は今年下半期から、カタールW杯アジア予選に突入する。結果が伴わなかった場合、ベント監督は辞めれば終わりだが、韓国サッカーに残る傷は深いことになる。ベント・コリアのハッピーエンドのために、支援策と管理法が必要不可欠である理由だ。
もちろん最も重要なことは、ベント監督自身である。彼の心を開くことが最優先だ。