選手起用に保守的なパウロ・ベント監督は、今回こそ新戦力に出場機会を与えるのだろうか。
【関連】元Jリーガーも多数!「韓国A代表vsU-23代表」招集メンバー
ベント監督率いる韓国A代表は、来る10月9日と12日にU-23韓国代表と親善試合2連戦を行う。
イベントマッチの性格が強い今回の対戦だが、A代表にとっては昨年12月のE-1サッカー選手権以来、約10カ月ぶりの招集だ。重要な試合となることは間違いない。
去る10月5日から坡州(パジュ)サッカー国家代表トレーニングセンター(NFC)で練習を開始したA代表は、親善試合2連戦を終えた後に解散する。練習と試合すべて含め活動期間はわずか1週間と、例年の代表ウィークよりも短い。
期間が短いということは、その分連携を深める機会も少ないことを意味する。
ベント監督もそのことは理解しているようで、公式記者会見では「招集期間がいつもより短い。新しい選手がうまく適応できるようにしなければならない。我々が追求してきたサッカー哲学とプレースタイルがうまく溶け込むようにしたい」と強調していた。
ただ、ベント監督は新戦力の起用に保守的な方だ。自身が重用する選手には全幅の信頼を置くが、ニューフェイスには慎重に慎重を重ねる。
これまでも、代表で不調なパフォーマンスで見せて批判を受けたファン・インボム(24、ルビン・カザン)やナ・サンホ(24、城南FC)を、ベント監督は着実に起用してきた。
また、ワールドカップ予選では格下相手でもソン・フンミン(28、トッテナム)を先発起用。イ・ガンイン(19、バレンシア)やペク・スンホ(23、ダルムシュタット)といった若手を起用する際には、かなり慎重な姿勢を見せていた。
今回は特に、イ・ドンジュン(23、釜山アイパーク)、イ・ドンギョン(23、蔚山現代)、ウォン・ドゥジェ(22、蔚山現代)の3人が、U-23代表の招集対象ながらA代表に合流している。
他にも、キム・ヨンビン(29、江原FC)、イ・ヒョンシク(24、江原FC)、イ・ジュヨン(28、全北現代)、イ・チャングン(27、尚州尚武)らがA代表に初選出された。
だからこそ、練習期間の短い今回の親善試合2連戦で、ベント監督がニューフェイスを起用するかが注目されている。
今回の試合はワールドカップ予選や他国との親善試合と違い、結果に対する負担がそこまで大きくない。さらに言えば、新型コロナウイルス感染症の影響で海外組を一人も招集できなかったため、新戦力を発掘できる最高の機会でもある。
ベント監督は「10カ月ぶりに1カ所でトレーニングをする。選手たちが楽しく練習し、良いパフォーマンスを維持できるようにしたい」と述べた。
選手起用においては自身の主張を曲げてこなかったベント監督が、新人たちにチャンスを与えるかどうかを見守りたい。
前へ
次へ