自らをエリートではないと話していたキム・ジヒョン(24、江原FC)が、生まれて初めて韓国代表のユニホームを着る。
キム・ジヒョンは去る9月28日に発表されたA代表メンバーに名を連ねた。
韓国代表パウロ・ベント監督は来る10月9日と10月12日に行われるU-23韓国代表とのイベントマッチを控え、ストライカーとしてイ・ジョンヒョプ(釜山アイパーク)とキム・ジヒョンを選択した。
ベント監督は今季、特に江原FCの試合を多く観戦してきたが、「江原FCには見守った選手が多い」とし、「キム・ジヒョンは長い間、観察した。かなり能力がある。良い特徴を土台に、興味深いプレーをする。技術、戦術、フィジカルとすべてが良い」と語った。
お祝いの連絡が殺到するなか、ようやく連絡が取れたキム・ジヒョンは「2日ほど前、誰かが代表抜擢の話をしていた」とし、「ただ僕は聞いていただけだった。まったく気にしなかった。代表メンバー発表の時間も寝ていた。連絡があまりにたくさん来て驚いた。まったく期待していなかったので、驚いているが、実感がない。僕よりも家族や周囲の方々が喜んでいるようだ」と、初めて代表入りを果たした感想を述べた。
続いて「ベント監督が僕たちの試合をたくさん見ていたことは知っていた。だが、一度も自分を見ていたとは考えたことがなかった。長い間見守ってくれて抜擢してくれたので、感謝しかない」と付け加えた。
キム・ジヒョンは、世代別の代表に選ばれたこともない。Kリーグのユース出身でもなく、有望株と呼ばれたこともない。注目されない選手だった。純粋にプロで活躍を見せ続けたことで、スポットライトを浴びる選手に成長した。
キム・ジヒョンは昨年Kリーグの「ヤングプレーヤー賞」を受賞したのだが、それは奇跡に近いことと話した。彼は「おそらく世代別代表を経験していたら、A代表に抜擢されたことがとてもうれしかったはずだ。ところが僕にはまったくそんな感じがない。代表チームのユニホームを着ること、太極マークをつけることがどんな感じなのかわからない。とても漠然としていて、どうすべきか、これから自分に何が起きるかわからない。(トレーニングセンターのある)坡州(パジュ)に行ってみて、ようやく代表チームに来たという実感が出そうだ」と述べた。
タイミングはいい。キム・ジヒョンはヤングプレーヤー賞を受賞した昨シーズンに飛躍し、今シーズンも活躍して7ゴールを記録。Kリーグのなかでも、成長著しいストライカーに跳躍した。キム・ジヒョンは「もし昨年代表に選ばれていたら、おそらくさらに難しかったはず。今も不足しているだろうが、できるだけ励みたい。1度選ばれたことで終わらず、今後も呼ばれるように最善を尽くしたい」と、覚悟を明らかにした。
今回のA代表は海外組が招集されないため、事実上Kリーグの“オールスター”が集まって練習し、試合に臨む。キム・ジヒョンも当然、代表チームとしての生活を楽しみにしている。
彼は「自分たちのクラブ(江原FC)からイ・ヨンジェ先輩、キム・ヨンビン先輩が選ばれて良かった。僕は典型的な人見知りなので、代表チームに知っている選手がいない。先輩たちと一緒に行かなければならないようだ」と笑った。
そして「代表チームは適応が重要だと聞いたが、ベント監督とコーチングスタッフが教えてくれることをしっかりと勉強したい。少しでも発展することができれば、それだけで大きな成功だと思う。いい先輩や後輩と一緒に、思い出に残る時間を作りたい」と述べた。
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