かつてベルマーレ平塚(現・湘南ベルマーレ)や柏レイソルでプレーした元韓国代表DFホン・ミョンボ(51)は、韓国内で“オムグンジン(厳格・謹厳・真剣)”という代名詞をつけられていた。
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ホン・ミョンボは現役時代、無表情で有名だった。感情の変化が現れない彼の表情は、多くのパロディを生み出した。
キャプテンとして臨んだ2002年日韓W杯スペイン戦で、4強入りを決めるPKを決めた時。監督として臨んだ2012年ロンドン五輪3位決定戦で、日本を下して銅メダル獲得を決めた時。その際に見せた明るい笑顔は、今でも取りざたされるという。
そのため、一部から“10年に一度しか笑わないホン・ミョンボ”という呼び名が付けられたこともあった。
ホン・ミョンボは2002年日韓W杯“4強神話”の主役として、“永遠のリベロ”と韓国で呼ばれている。代表チーム最後方の守備を担い、史上最多のAマッチ136試合出場記録を誇る彼は、4大会連続W杯出場(1990年、1994年、1998年、2002年)の経験もある。
監督としても結果を残した。U-20、U-23と世代別代表を指揮し、2012年ロンドン五輪では韓国サッカー史上初の銅メダル獲得を成し遂げた。
しかし、A代表監督時には目立った成績を挙げることができなかったホン・ミョンボ。2017年から現在まで、韓国サッカー協会の専務理事として、“サッカー行政”の道を歩んでいる。
上記の写真は去る2003年に、とある百貨店の広告撮影現場で捉えられたホン・ミョンボの姿だ。当時は代表引退を表明し、アメリカのロサンゼルス・ギャラクシーで選手キャリアの晩年を過ごしていた。
撮影のために韓服をきれいに着飾ったホン・ミョンボは、左手の人差し指を顔に当てて可愛げのあるポーズを取りながらも、凛とした表情でカメラを見つめている。
グラウンド上で見せた、どんな状況でも毅然と振る舞うカリスマ性あふれる姿とは対照的だ。崩すことなくぴんと横になった姿勢は、見る人の笑いを誘う。
選手時代から決してブレなかったホン・ミョンボの、もう一つの姿がうかがえる写真だ。
◇ホン・ミョンボ プロフィール
1969年2月12日生まれ。韓国・ソウル出身。身長181cm。元韓国代表DF。1992年に浦項アトムス(現・浦項スティーラース)でプロデビュー後、日本のJリーグに渡りベルマーレ平塚(現・湘南ベルマーレ)や柏レイソルでプレーした。その後は浦項に復帰、2003年からはアメリカのロサンゼルス・ギャラクシーで選手の晩年を過ごし、2004年に現役を引退した。指導者としては韓国A代表や世代別代表、中国の杭州緑城を指揮。現在は韓国サッカー協会(KFA)の専務理事を務める。
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