同僚女子選手の性的羞恥心を誘発する写真を撮影し、それを異性の後輩選手に見せたという理由で「資格停止1年」の処分を受けた元フィギュアスケート韓国代表の女子選手A氏が選手としての地位を回復した。
A氏の法律代理人を務めるキム・ガラム弁護士は3月26日、「ソウル東部地裁・第21民事部(キム・ジョンミン部長判事)が25日、韓国氷上競技連盟の懲戒に関連し、A氏が提出した懲戒効力停止の仮処分を認容した」と明らかにした。
地裁は、A氏が同僚女子選手イ・ヘインの身体を撮影した行為について、性的屈辱感や嫌悪感を引き起こす行為だと断定することが難しいと判断した。
連盟は昨年6月、A氏が海外合宿中にイ・ヘインの性的羞恥心を誘発する写真を撮影し、これを当時イ・ヘインと恋人関係だった異性の後輩選手に見せたとして、セクハラなどを理由に資格停止1年の懲戒処分を下した。
これに対し、A氏はソウル東部地裁に懲戒効力停止の仮処分を申請していた。
キム・ガラム弁護士は「A氏はイ・ヘインの写真を第三者に見せた事実がない」とし、「イ・ヘインも連盟の処分後、事実関係を確認したうえで、A氏からセクハラを受けた事実はないという趣旨の嘆願書を提出した」と伝えた。
地裁もやはり、A氏が第三者に写真を見せ、流出させた事実を認める資料が存在しないと見なした。
このため、かつて「キム・ヨナの後継者」と呼ばれた韓国フィギュア界の有望株A氏は、今年12月に開催予定の2026年ミラノ・コルティナ冬季五輪の国家代表選抜戦にも出場可能となった。
連盟の代表選抜規定では、性暴力に関する不正行為で資格停止1年以上の処分を受けた選手は国家代表選抜から除外される。
これにより、A氏は当初この規定の適用を受け、代表入りが不可能な状況に追い込まれていたが、今回の地裁の判断によって復帰の可能性が開かれた。
キム・ガラム弁護士は「A氏は現在、2026年冬季五輪を目標に誠実に練習に取り組んでいる。現在進行中のフィギュアスケート世界選手権が終了するまでは、別途の立場を明らかにすることはない」と伝えている。
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