韓国全土の学校の始業日が4月に延期。プロスポーツ開幕への影響はどうなる?

新型コロナウイルス感染症の流行によって、韓国で史上初の4月開学が決まった。この決定は、プロスポーツの日程にも影響が及ぶとみられる。

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ユ・ウネ社会副首相兼教育部長官は、3月17日午後に政府ソウル庁舎でブリーフィングを開き、韓国のすべての幼稚園と保育園、小・中・高校及び特殊学校の2020学年度新学期開始を、本来の3月23日から2週間延期した4月6日にすると発表した。

韓国では1961年から“3月新学年制”が採られていた。そのため、今回の決定で初の4月開学が決まった。

政府の方針により、プロスポーツの開幕時期もさらに延期となる見通しだ。

開学日がプロスポーツ開幕の絶対的な基準点となるわけではない。どこまでも教育部の決定なだけであるため、プロスポーツとは別個の事案である。各競技の連盟や運営団体の意思一つで、シーズン開幕を強行することもできる。

大人数が集うスタジアムでは集団感染のリスクが大きい(写真はソウルワールドカップ競技場)

ただし、政府が開学日を2週間延期したことは、それほど新型コロナ感染の脅威が依然として大きいことを意味している。現状において、開学日は新型コロナの拡散具合を示す一種のガイドラインとなる。学生が一堂に会し生活を送るには、まだ無理があるとの解釈もできる。

こう見ると、数千人から数万人が1カ所に集まるプロスポーツの試合は、学校と同程度に危険な場所となりえる。プロスポーツ側の立場としては、各競技のシーズン開幕を開学日よりも前に定めることに負担を感じるしかないのだ。

結局のところ、プロスポーツのシーズン開幕は早くても来月中旬ごろに可能になるとみられる。事実上、それ以前の開幕は不可能に近い。

最悪の事態も考慮する必要もある。教育府が4月6日を一旦の開学日にしたとはいえ、再び延期となる可能性も排除できない。新型コロナの拡散程度によって、プロスポーツの4月以内の開幕も難しくなるかもしれない。プロスポーツからすれば必ず避けたいところではあるが、十分現実となりえる。

未だ決まらないシーズン開幕日…無理な再開は批判受ける可能性も

韓国プロサッカーのKリーグは2月29日が本来の開幕日であったが、すでに2週間以上が経過した。このままでは、Kリーグの開幕が7週間から8週間、またはそれ以上延期される未曽有の事態に直面するかもしれない。

韓国プロ野球は未だ開幕日が定められていないが、今回の教育府の決定によって4月中旬から下旬で目途をつける見通しだ。

リーグが中断されたバレーボールやバスケットボールなど、屋内スポーツの再開の是非も問われている。

韓国プロバレーのVリーグは2月25日からの試合を無観客で開催し、3月1日の試合を最後に日程が“オールストップ”となった。男女プロバスケも、やはりリーグを中断している。

無観客で行われた韓国男子プロバレーのリーグ戦

今回の教育部の開学日延期決定により、中断している各リーグの立場は曖昧となった。これ以上延期すれば日程に支障が生じるため、バレーとバスケどちらも再開を検討しているようだ。

Vリーグは3月23日、女子プロバスケは25日を再開日と定めた。

しかし、計画通り正常的にリーグを再開できるかは未知数だ。依然として感染のリスクが大きい実情で、無理に再開して大きな批判を受ける可能性もある。

終息の見えない新型コロナウイルス感染症に頭を悩ます韓国プロスポーツの開幕は、一体いつになるのだろうか。

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