大谷に「わざとぶつける」発言騒動もあった韓国投手にMLB昇格のチャンス?マイナーAAで復調の兆し

2024年08月30日 スポーツ一般 #MLB #野球

マイナーリーグでプレーを続ける韓国の“元セーブ王”は、メジャーの舞台に立つことができるだろうか。

【注目】コ・ウソク、大炎上の「大谷に故意死球」発言

マイアミ・マーリンズ傘下マイナーAAのペンサコーラ・ブルーワフーズに所属する韓国人投手コ・ウソク(25)のことだ。

コ・ウソクは今年1月にサンディエゴ・パドレスと契約するも、開幕直前にロースターを外れマイナー降格。5月にマーリンズにトレードで移籍したが、やはりメジャーで出場機会を得られず同月末にDFAとなった。現在はマイナーに残留し、AAでプレーを続けている。

問題は、コ・ウソクの最大の強みである剛速球が出なかったことだ。球速が150kmを超えず、マイナーでも結果を残せずにいた。

しかし、8月28日(日本時間)の試合で、韓国野球ファンが知る本来のコ・ウソクが帰ってきた。

コ・ウソクは同日、アトランタ・ブレーブス傘下ミシシッピ・ブレーブスとの試合で1回無失点を記録した。

ブルーワフーズが1-0でリードした8回に登板し、1回13球を投げ無失点で切り抜けたコ・ウソクは、初球から95マイル(約153km)を記録した。

先頭打者を3球目で投ゴロに打ち取ると、後続も速球で三ゴロに抑え、3番目の打者には96マイル(約155km)の剛速球と変化球で三振に仕留めた。

本来の球速が蘇ったことで、変化球の威力も増している様子だ。

最近のコ・ウソクは調子が良い。1回無失点の今回の試合を含め、直近3試合で4回無失点、6奪三振、1被安打、無四球としている。

このようなパフォーマンスを維持できれば、コ・ウソクは来る9月2日からのロースター拡大とともに、来季に向けても希望を見出すことができる。

コ・ウソクには1年の保障契約期間が残っている。まだメジャー挑戦を諦めるタイミングではない。

コ・ウソク
(写真提供=OSEN)コ・ウソク

なお、コ・ウソクは昨年3月のWBC前、とある韓国メディアとのインタビュー内で大谷翔平(30、ロサンゼルス・ドジャース)との対戦可能性を問われた際、「真ん中に投げて(大谷が)ホームランを打つのかという考えが先に浮かんだ。本当にいざマウンドに上がったとき、投げるところがなければ、痛くないところに当てなければならない。(塁に)出して、次の打者と勝負する」と発言したことが“故意死球”を示唆すると捉えらえ、日韓で大きく批判が広がったことがあった。

ただ、コ・ウソク自身はその後、別の韓国メディアとのインタビューで「(最初は)“真ん中に強く投げたい”と話したら、(当時の記者から)“もう少し面白く話してほしい”と伝えられた。誤解の余地がある発言をしたことは自分の過ちだったが、ただの一度も“誰かにわざと当てろ”と野球を習ったことはない。それが一番悔しい」と、当時の発言に誤解があったことを告白していた。

◇コ・ウソク プロフィール

1998年8月6日生まれ。韓国・仁川出身。身長180cm。韓国のプロ野球選手。マイアミ・マーリンズ傘下マイナーAAペンサコーラ・ブルーワフーズ所属。高校卒業後の2017年にLGツインズでプロデビュー。2019年に韓国プロ野球史上最年少30セーブ(21歳1カ月7日)達成、2022年に42セーブでセーブ王に輝き、韓国プロ野球史上19人目の通算100セーブ到達。2024年1月にサンディエゴ・パドレスと契約するも、開幕直前にロースターを外れ、メジャー昇格なく同年5月にトレードでマイアミ・マーリンズに移籍も、同月31日にDFA。韓国代表では2019年プレミア12、2021年東京五輪、2023年WBC、杭州アジア大会に出場。2023年1月、元中日ドラゴンズのイ・ジョンボム(李鍾範)の娘で、イ・ジョンフ(サンフランシスコ・ジャイアンツ)の妹イ・ガヒョンと結婚した。

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