3月2日(日本時間)、米国男子(PGA)ツアー「ザ・ホンダクラシック」最終日が終了し、イム・ソンジェ(21)が通算6アンダーの274打で悲願の初優勝を果たした。
韓国人選手の米国男子ツアー優勝は歴代7人目だ。
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イム・ソンジェは3月30日に迎える22歳の誕生日を前に、”無冠の帝王”と呼ばれた不名誉なタイトルからの脱却に成功した。
3打差を追っての逆転優勝であり、米国男子ツアーデビューから48回目、自身通算50回目の今大会で、長く無冠が続いたトンネルを脱した。
また、2019年にアジア人初の米国男子ツアー新人王にも輝いたイム・ソンジェは、今回の優勝でフェデックスカップ単独2位に上昇した。
韓国人選手で初めて米国男子ツアーを制したのは、”タンク”ことチェ・ギョンジュ(49)だ。
チェ・ギョンジュは2002年の「コンパック・クラシック・オブ・ニューオーリンズ」で、韓国人選手として史上初の米国男子ツアー優勝トロフィーを掲げた。
同年に2勝(タンパベイ・クラシック優勝含む)を挙げたチェ・ギョンジュは、米国男子ツアーの開拓者として名を馳せた。
以降も2005年と2006年の「クライスラー・クラシック・オブ・グリーンズボロ」、2007年6月の「メモリアル・トーナメント」と7月の「AT&Tナショナル」、2008年の「ソニーオープン・イン・ハワイ」と、4年間で5勝を挙げる活躍を見せた。その後、2011年5月の「ザ・プレーヤーズ選手権」でも優勝している。
米国男子ツアー通算8勝を記録したチェ・ギョンジュは、韓国ゴルフ界でも伝説とも呼ばれる存在となっている。
チェ・ギョンジュに続いたのは、”Y・E・ヤン”ことヤン・ヨンウン(48)だ。
ヤン・ヨンウンは2009年の「ザ・ホンダクラシック」で優勝すると、その勢いのまま同年8月の全米プロゴルフ選手権でも優勝。韓国人選手初であり、唯一のメジャータイトルを獲得している。
2010年代に入ると、若き韓国人選手が次々と台頭した。
ペ・サンムン(33)が2013年の「HPバイロン・ネルソン選手権」で優勝すると、ノ・スンヨル(28)が2014年の「チューリッヒクラシック」で優勝した。
特にペ・サンムンは2014年10月の「フライズドットコム・オープン」でも優勝しており、スターダムへと駆け上がった選手だ。
2015年は韓国人選手の優勝が無かったものの、2016年に当時21歳の若さで「ウィンダム選手権」を制したキム・シウ(24)の登場により、完璧な世代交代がなされた。
キム・シウは2017年の「ザ・プレーヤーズ選手権」でも優勝しており、ツアー通算2勝を挙げている。
そして、2019年5月にはカン・ソンフン(32)が「AT&Tバイロン・ネルソン・選手権」で米国男子ツアー初優勝の栄光に輝いた。
カン・ソンフンは2011年に米国男子ツアーデビュー以降、長らく無冠が続いたが、苦節8年目にして159回目の大会で、見事頂点に上り詰めた。
先代に続き、韓国人選手7人目の米国男子ツアー優勝を勝ち取ったイム・ソンジェ。今後も彼の活躍に注目したい。
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