キム・グァンヒョン(31、セントルイス・カージナルス)が、米メジャーリーグのオープン戦初先発で無失点の好投を見せ、先発ローテーション入りに名乗りを上げた。
キム・グァンヒョンは2月27日(日本時間)、米フロリダ州で行われたマイアミ・マーリンズとのオープン戦に先発登板し、2イニングを投げ、3つの三振を奪うなどの好投で1人も出塁させなかった。
主力打線を相手に、外野に飛んだ打球が1つもなかったほど完璧な内容だった。
1回表を三者凡退にすると、2回表はクリーンアップを相手に三振を2つ奪った。投球数は29球で、18球がストライクゾーンだった。最高球速は151キロを記録した。
去る2月23日のニューヨーク・メッツとのオープン戦で、チーム3番手として登板し、オープン戦デビューを果たしたキム・グァンヒョンは、そのときも1イニングを消化し、被安打0、奪三振2、与四球1、無失点の好投を見せた。
これによってキム・グァンヒョンのオープン戦の中間成績表は、2試合3イニングを投げ、被安打0、奪三振5、与四球1、無失点となった。チーム内の先発争いでも注目に値する成績だ。
さらにデビュー初年度のオープン戦2試合の成績だけで比較すると、ロサンゼルス・ドジャース入団当時のリュ・ヒョンジン(32、トロント・ブルージェイズ)にも劣らないレベルといえる。
リュ・ヒョンジンは2013年2月25日、シカゴ・ホワイトソックスとのオープン戦でデビューし、1イニング無失点と好投した。1週間後の3月2日のオープン戦2度目の登板で先発したことも同じだが、そのときはロサンゼルス・エンジェルスを相手に本塁打1本を含めたヒット4本を浴び、2失点で降板した。
とはいえ、キム・グァンヒョンは安心していい段階ではない。オープン戦の成績がレギュラーシーズンにつながる保証はどこにもないのだ。
リュ・ヒョンジンはデビュー初年度のオープン戦で2勝2敗、防御率3.29と振るわなかったが、シーズンが終わってみれば14勝8敗、防御率3.00とメジャーリーグに適応した。
カージナルスと2年800万ドルで契約したキム・グァンヒョンは、役割が確定していないなかで先発ローテーション入りを狙っている。今現在、先発入りが確定的なのはジャック・フラハーティ、ダコタ・ハドソン、アダム・ウェインライトまでだ。
当初は残り1枠をめぐって競争が繰り広げられると思われたが、先発の主軸だったマイルズ・マイコラスが肘の負傷で離脱し、キム・グァンヒョンにも多くの機会が与えられることとなった。
それでも競争は、依然として激しい。2017年まで先発としてプレーしたカルロス・マルティネスも今季ローテーション復帰を希望しており、ジョン・ガント、ライアン・ヘルスリー、ヘネシス・カブレラなどのブルペン投手も緊張を緩めていない。
最有力候補であるカルロス・マルティネスは、健康状態がカギだ。昨年は、先発フルタイムの消化が難しく、クローザーとしての役割を担った。先発としての実力を証明しなければならない点はキム・グァンヒョンと同じだが、出発は良くなかった。
カルロス・マルティネスはオープン戦初登板となったニューヨーク・メッツ戦で、1回1/3イニングを投げ、被安打4、奪三振1、与四球2、失点2に終わった。一方、ジョン・ガント(2イニング1失点)、ヘネシス・カブレラ(2イニング無失点)は良いスタートを切った。
オープン戦2試合連続で完璧な内容を見せたキム・グァンヒョンは現在、比較的優位な立場となった状況だ。
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