【現地レポ】韓国映画業界が悲痛な訴え…国会前でコロナ政策に対する決起集会を開催「苦痛は限界」

「映画館が生きてこそ、小商工人が生き返る」

12月20日10時、韓国・ソウルの国会議事堂前には、映画制作者、監督、劇場関係者らが一堂に会した。この集いは“最悪の危機”に直面した映画界を蘇生させようという訴えであり、参加者の目つきと行動はいつにも増して強烈だった。

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韓国上映館協会主催で行われた決起大会は、映画業界の「映画館への政府支援を呼びかけ決る起大会」というテーマで開かれた。

「支援せよ」から始まった集い

韓国上映館協会のイ・チャンム会長、BAエンターテインメントのチャン・ウォンソク代表、映画監督のチョン・ユンチョル、輸入配給会社協会ATNINEのチョン・サンジン代表、委託会社のイム・ホンジョン支援代表(ロッテシネマ、CGV委託会社の経営)、上映館内の地域小商工人など50人が、防疫規則遵守の下に参加した。

決起集会の様子

何よりも「助けて」と書かれた赤い鉢巻をつけた参加者の間には、得も言われぬ悲壮さが感じられた。彼らは「劇場の営業時間制限を直ちに解除せよ」「政府が主導して映画公開を支援せよ」「賃貸料など高い固定比率税制(に対する)恩恵が切実だ」というスローガンを叫んでいた。

「支援せよ」という三唱から始まった決起大会で、韓国上映館協会のイ・チャンム会長が真っ先に参加した。「劇場はより高い防疫規則で備えた。しかし、私たちに返ってきたのは営業時間制限だけだった」とし、「社会的に厳しい距離確保施行後、相次いで前売り券の払い戻し措置が続いたが、私たちは耐え抜いた。これからは政府が解決しなければならない問題だ」と声を高めた。

「産業のドミノ崩壊」を懸念

韓国では、12月18日からウィズコロナ(段階的日常回復)を中断し、再び強力な社会的距離確保が施行された。これによって日常にもさまざまな変化が生じている。映画館は2022年1月2日まで、営業時間が22時までと制限されることとなった。

映画館はコロナ禍に入って以来、約2年間にわたって薄氷の上を歩くような状況に晒されてきた。韓国最大規模のマルチプレックスシネマであるCGVまで、期限付きの営業中止や希望退職者を実施するほどの状況に追い込まれた。

11月1日からのウィズコロナ施策を皮切りに、ようやく回復傾向に転じるのかと思いきや、再び足止めされてしまった。レイトショーも不可能なため、全体的な上映回数も減少するしかない。

決起集会の様子

弱り目に祟り目な上、公開予定だった作品も延期せざるを得なかった。この状況に対して映画業界は「劇場の営業時間制限は映画産業のドミノ崩壊をもたらす」という声明文を発表するにまで至ったのだ。

同日、イ・チャンム会長は「ワクチンを接種していない人は入場すらできない。“強力措置”にも黙々と耐え、むしろより強力な案を模索してきた。どの集合施設よりも安全な評価であった。しかし、戻ってきたのは劇場産業の果てしない墜落だ。封切りもできず、新作の製作も阻まれている」とし、「もう劇場と映画業界の苦痛は限界に達した。踏ん張る力さえ残っていない。実質的な被害補償を要請した。後の祭りにならないでほしい」と強調している。

映画館の売り上げは70%以上も減少

新型コロナの影響で、映画業界の被害は雪だるま式に増えている。パンデミック以前の2019年には2億3000万人に迫った韓国国内の観覧客だが、昨年は約6000万人に急減。しかし、映画業界は「これに対する実質的な被害補償はなかった」と訴えた。

続いてイム・ホンジョン代表は「コロナより怖いのは無関心。距離確保の強化で数万人が前売り券を強制的に取り消され、その過程で劇場職員たちは暴言まで聞いている。理由のない犠牲が強要されている」とし、チャン・ウォンソク代表は「私は1人の観客として訴える。基本的な権利を守ってほしい」と声を高めた。

決起集会の様子

チョン・サンジン代表は「映画館でも、(Netflixの)『D.P. -脱走兵追跡官-』や『イカゲーム』のような作品が出るか心配だ。世界的に愛されている作品は、結局映画業界から出ている。それだけ大切だということを分かってほしい」と訴えた。

チョン・ユンチョル監督は「劇場は店の営業以上に、文化的空間という意味を持つ。映画館が崩壊すれば文化も打撃を受け、町の商業圏も崩壊する」とし、小商工人代表として出席したチェさんは「70%以上の消失だ。これ以上我慢できない」と悲痛に訴えた。

この日の決議大会で参加者らは、「崩壊しつつある映画産業を生かすため、次のような政府の支援を求める」とし、営業時間制限の即時解除、コロナ禍以降の映画業界全般の被害額を算定して損失全額補償、政府主導の配給会社を対象とした公開支援政策の推進、賃借料および税金減免などの財政支援、を促した。

なお、映画振興委員会が発刊した『2021韓国映画年鑑』によると、2020年の韓国映画市場における映画館の売上高は、前年比73.3%減の5104億ウォン(約510億円)だったという。そして、映画館よりは減少幅は小さかったものの、VOD(ビデオ・オン・デマンド)などの場合も同様に、前年比13.8%減の4392億ウォン(約439億円)となったことが分かっている。

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