50年後の韓国が危ない…急激な少子高齢化で「15~64歳の人口」は半分以下に

2019年03月30日 社会

少子高齢化によって、50年後には生産年齢人口(15~64歳)が現在の半分以下にまで減少するという政府の見通しが出た韓国。50年後には、労働者1人が高齢者数人を扶養しなければならない時代が来る。

このような“人口絶壁”の加速は、雇用と生産、消費、投資など経済全般に悪影響を及ぼし、経済成長の足を引っ張るという懸念が高まっている。

韓国統計庁は3月28日、「将来人口特別推計:2017~2067年」を発表した。

韓国統計庁は5年ごとに将来の人口推計を発表してきたが、超少子化の現状を踏まえて2016年に続き、3年ぶりに特別推計を行った。推計によると、韓国の生産年齢人口は2017年の3757万人から、2030年3395万人に減少し、2067年には1784万人に急減するという。2067年には2017年の47.5%ほどになるという見通しだ。

韓国統計庁は今回の推計から、15~64歳の人口を意味する「生産可能人口」を「生産年齢人口」に変更した。“ベビーブーム世代”(1955~1963年生まれ)が高齢者人口に加わる2020年代には、生産年齢人口が年平均33万人減少し、2030年代には年平均52万人も減少すると予想した。これは“人口絶壁”が2020年代から本格化するという意味だ。

“人口絶壁”は、アメリカの経済学者ハリー・S・デント・ジュニアが提示した概念で、生産年齢人口の割合が急速に減少する現象を意味する。

韓国統計庁キム・ジン人口動向課長は「2030年代の減少幅が大きい理由は、1970年代生まれの第2次ベビーブーム世代が生産年齢人口から除外されることと当時に、出生児数が過去よりも少なくなるからだ」と分析した。

統計庁は生産年齢人口のうち、主な経済活動人口の25~49歳の割合は、2017年51.9%(1950万人)から2067年46.1%(823万人)まで低下すると見た。一方、同期間50~64歳の割合は、30.8%(1156万人)から39.4%(703万人)まで増加すると予想した。これらの推計は、中間水準の出生率に応じて展望した推計だ。出生率を低く想定した推計を見ると、2067年の生産年齢人口は1484万人で、2017年の39.5%にまで減少すると予想されている。

統計庁は、高齢者人口が2017年707万人から、2025年に初めて1000万人を超え、2050年には1901万人まで増加すると予想した。総人口に占める高齢者人口の割合は、2017年13.8%から2025年20%、2036年30%、2051年40%をそれぞれ超えると予想した。85歳以上の超高齢者人口は、2017年60万人から2024年に100万人を超え、2067年には512万人を記録すると予想された。

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韓国の若者は減る見通し

一方、若い世代の人口は減少する。

年少人口(0~14歳)は、2017年672万人(13.1%)から、2030年500万人(9.6%)、2067年318万人(8.1%)にまで減少する。

学齢人口(6~21歳)も2017年846万人から2067年363万人に減少すると予想された。特に大学進学対象である18歳の人口は、2017年61万人から2030年46万人へと76%ほどになる見込みだ。

キム・ジン課長は「大学の定員数や学校数、教員数などの関連政策にも影響を与えるだろう」と話した。

生産年齢人口が減少して高齢者人口が増えれば、労働者が扶養する人数も増加することになる。

生産年齢人口100人当たりが扶養する人口(年少人口・高齢者人口)を意味する「総扶養比率」は、2017年36.7人から2038年に70人を超え、2056年には100人を超える見通しだ。さらに2067年には120.2人まで増加するとされた。

また高齢者人口の扶養比率を意味する「老年扶養比率」は、2017年18.8人から2036年に50人を超え、2067年には102.4人を記録する見通しだ。

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