前ソウル市長にセクハラされた女性を性的暴行した元ソウル市長秘書室職員、実刑で法廷拘束

2021年01月14日 社会

2020年7月に自ら命を絶った故パク・ウォンスン前ソウル市長からセクハラを受けた被害者の女性に、性的暴行した疑いで起訴された前職ソウル市長秘書室の職員(A氏)が実刑を宣告された。

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ソウル中央地裁・刑事合意31部(チョ・ソンピル部長判事)は1月14日、準強姦致傷の容疑で裁判を受けていたA氏に懲役3年6カ月を宣告し、法廷拘束した。

裁判所は、「被告人は酒に酔って抵抗できない被害者を姦淫し、被害者に心的外傷後ストレス障害(PTSD)を負わせるなど、罪質が良くない」と量刑理由を明らかにした。続いて、「被告人と被害者がいずれもソウル市庁公務員であった点などがメディアで報じられ、2次被害も相当である」と指摘した。

裁判所「パク前市長のセクハラが精神的苦痛に」

A氏は2020年「4.15総選挙」の前日、酔った被害女性をホテルに連れていき、性的暴行した疑いで裁判を受けていた。A氏は数年前から故パク・ウォンスン前ソウル市長の儀典業務を担ってきたが、この事件で職位解除されたとされる。

故パク・ウォンスン前ソウル市長

被害者は、パク前ソウル市長をセクハラで告訴した女性だ。それについてA氏側は法廷で、犯行当日に彼女にセクハラした事実は概ね認めたが、彼女の精神的な傷害はパク前ソウル市長の継続的なセクハラが原因だと抗弁してきた。

裁判所も「被害者がパク・ウォンスンのセクハラに相当な精神的苦痛を受けたことは間違いない事実」としながら、パク前ソウル市長のセクハラを認めた。しかし「病院の相談記録と心理評価報告書などを総合すると、その事情が被害者のPTSDの直接の原因と見ることはできない」と、A氏の犯行を傷害の原因に挙げた。

被害女性を代理するキム・ジェリョン弁護士は宣告直後、「被害者がパク前ソウル市長を訴えたが、死亡によって法的な訴えの機会を失った。それでも裁判所が一定の部分を判断してくれたことが、被害者にとって少ないながら慰安になりそうだ」と述べた。

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