韓国に新型コロナの“第3波”が襲来…防疫の強化措置を発表する見通し、何が変わる?

韓国で新型コロナウイルスの“第3波”が本格的に襲来しているなかで、韓国政府が防疫対策“社会的距離確保”の引き上げを検討していることがわかった。韓国政府は11月29日、“社会的距離確保”の強化措置を発表すると見られる。

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韓国中央事故収拾本部ソン・ヨンレ戦略企画班長は、11月27日の定例ブリーフィングで「今日、中央災難安全対策本部では、首都圏と各圏域の社会的距離確保の措置をさらに強化する必要性と、具体的な方策について議論した」と明らかにした。

ソン班長は「自治体や各界の専門家などの意見を追加で集めて早急に決める予定」とし、「11月29日の日曜日、中央災難安全対策本部の会議で最終決定することを念頭に置き、今日と明日中に意見を収束する」と述べた。

韓国に襲来した新型コロナ“第3波”

現在、ソウルなど首都圏では、11月24日から社会的距離確保の第2段階が実施中で、湖南(ホナム)圏と江原(カンウォン)圏の一部地域では1.5段階を実施中だ。しかし感染拡大が止まらないのが現状といえる。

社会的距離確保の第2段階は「危険地域では不必要な外出や集まりを自制、人が多く集まる施設の利用などを自制」という段階。2.5段階は「なるべく自宅にとどまり、外出・集会や施設の利用を最大限に自制」となり、最も高い第3段階は「原則として自宅に滞在し、他者との接触を最小化」となる。

11月27日0時基準の新規感染者数は569人となり、前日583人に続いて2日連続で500人台に上った。最近1週間(11月21~27日)の地域発生の感染者は一日平均382.7人と集計され、防疫対策の2.5段階の基準(400~500人以上、またはダブリング=倍増など急激な増加時)にほぼ近い状況だ。

ソン班長は「首都圏以外の地域でも感染者が増加している。最近1週間の一日平均で、湖南圏と慶尚南道圏が32人、忠清圏が24人となっており、1.5段階の基準を超える圏域が増加している」とし、「ただ現在1.5段階の基準にも該当しない圏域もあり、全国同一の措置として規制を強化するべきかどうかについて、自治体と専門家の意見を聞いている」と述べた。

首都圏の社会的距離確保の段階を2.5段階に引き上げるべきとの指摘について、ソン班長は「2.5段階に引き上げる基準は、全国的に平均感染者数が約400~500人のときだ。その基準で見ると、まだ早い感じがある」と述べた。同時に「先制的な措置は重要だ。しかし段階の引き上げを過度に急ぐことも、防疫上の副作用が発生する可能性がある」とし、「段階の引き上げだけに関心が過度に集中するのは望ましくない」と説明した。

段階の引き上げに伴い国民の生活や経済に悪影響が出て、むしろ防疫の“副作用”が発生する可能性があるという意味に解釈できる。

ソン班長は「引き上げに対する国民の共感を考慮しないまま、早急に手順を踏んで引き上げて第3段階の措置をすることになっても、小商工人や自営業者らが反発して応じてくれなければ、意味と効果がなくなる」と強調した。

また韓国政府は来週から首都圏の社会的距離確保の段階を引き上げた効果が、本格的に表れると予想した。

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