韓国で長らく続いていた医師による集団ストライキが終わりを迎える。
韓国政府による公共医学部設立と医学部定員の拡大に反対し、医師団体による15日余り集団ストライキが続いたが、韓国政府と韓国医師協会が合意に達した。
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韓国政府と医療界は9月4日、医学部定員の拡大や公共医学部新設の推進を中断し、新型コロナの状況が安定した後、すべての可能性を開いて協議することで最終合意した。
韓国保健福祉部と韓国医師協会は9月4日午後、ソウル光化門(クァンファムン)の政府ソウル庁舎で、医学部定員の拡大や公共医学部新設推進の中断、主要保険医療懸案を議論する「医・政協議体」の構成などを骨子とする、5つの抗議合意文に署名した。
署名式には、韓国保健福祉部パク・ヌンフ長官と韓国医師協会チェ・デチプ会長が出席した。双方は、合意文で「保険福祉部は医学部定員の拡大、公共医学部新設の推進を中断し、新型コロナ安定化の後、医・政協議体ですべての可能性を開いて韓国医師協会と協議する」と伝えた。
双方はまた、「韓国医師協会と共に民主党の政策協約に基づいて構成されている国会内協議体の議論の結果を尊重する。医学部定員通報など、一方的な政策の推進を強行しない」と約束した。
韓国医師協会は合意文に「集団行動を中断し、診療の現場に復帰する」という点を明示した。
ただこの日、協約式現場に専攻医たちが乱入して「拙速な行政も、拙速な協議も反対する」と奇襲デモを行い、韓国専攻医協会が韓国医師協会を代表者扱いしていることを否定して反発。医療界の内部でも内紛が続いている状況だ。
韓国医師協会のチェ会長は「これ以上、集団行動があってはならない。今後は診療現場に復帰しなければならないということを韓国医師協会会長として申し上げ、復帰できるようにしたい」とし、「理由を離れ、多くの不便をかけたことは事実だ。多くの不便をかけたことについて、心から申し訳ないといいたい」と述べた。
韓国保健福祉部パク・ヌンフ長官は協約式で、「これまで国民に心配と迷惑をかけて誠に申し訳ない。新型コロナの対応に集中し、対話と協議の場に戻るとした韓国医師協会の決定を歓迎する」と述べた。
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