第21代大統領選挙で李在明(イ・ジェミョン)候補が当選したことをめぐって、韓国芸能界でも“喜び”と“不快感”が分かれる事態となっている。
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公の場で李在明氏への支持を表明し、社会的弱者の権利向上のため活動してきた芸能人たちは、当選のニュースに歓喜の反応を示した。
一方、保守的な発言をしてきた一部の芸能人たちは慎重な姿勢を示している。
女優キム・ギュリは最近、自身のインスタグラムで「この世の風景で最も美しい風景、それはすべてのものが元の場所に戻る風景」と投稿し、李在明氏の大統領就任を祝福した。
これはフォークバンド「詩人と村長」の楽曲『風景』の歌詞を引用したもので、尹錫悦(ユン・ソンニョル)前大統領の弾劾裁判最終弁論において、国家代理人団のチャン・スンウク弁護士が言及したことでも注目を集めた。
また、尹前大統領の弾劾を求めて積極的に活動を続けた歌手イ・スンファンは、「退歩から前進へ」という短い言葉で当選を歓迎。女優キム・ガヨンは「共に民主党」の開票放送イベントに出席し、「これからの任期中、私たちが笑顔で過ごせる社会になってほしい」と期待を寄せた。
トランスジェンダーのタレントであるハ・リスも4日、自身のSNSを通じて李在明大統領、当選おめでとうございます。国民が幸せに暮らせるよう、最善を尽くしてください」と伝えた。
同氏はこれまで、性的少数者の人権保護や差別禁止法の制定を絶えず訴えてきた。過去にはとあるラジオ番組で「差別禁止法が性的少数者だけではなく、小児性愛者にも自由を与えるというのは事実ではない。そのような誤ったフレームで国民を欺いてはいけない」と強く批判したこともある。
一方、右派性向を持つ芸能人たちは李在明氏の当選を受けて沈黙を守っているが、不快感を隠しきれずにいる。
カナダ国籍の歌手JKキム・ドンウクは、「結局、載せてはならない曲を載せざるを得ない結果となってしまった。これからはラブソングよりも、経験すべきでない現実を歌う時間が増えるだろう」と苦々しい反応を示した。
彼はカナダ市民権者で、今回の大統領選において投票権を持たないが、極右団体の立場で声を上げてきた人物だ。
また、俳優チャ・ガンソクはキューバの経済事情を紹介する映像を共有し、「配給制の社会をあらかじめ見て備えましょう」と投稿。李在明体制への警戒感をにじませた。
過去に李在明氏と「不倫関係だった」と主張して注目された女優キム・ブソンも、「眠れないですね。ついに李在明さんが大統領になった。お祝いをするべきか、号泣すべきか複雑です。せめて、大統領になることだけは阻止したかった」と嘆いた。
なお、李在明大統領は6月4日午前6時21分から正式に任期を始めた。同日は国立ソウル顕忠院(ヒョンチュンウォン)への参拝など、大統領として初の公式日程を消化した。
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