ガールズグループaespaのカリナが思いがけない政治的な騒動に巻き込まれた。
カリナは5月27日、自身のインスタグラムに日本で撮影した写真を投稿した。公開された写真でカリナは、赤と黒のデザインが施されたジャンパーを着て、カメラを見つめている。
何気ない日常の1枚だったが、この写真が物議をかもすことになった。
というのも、カリナのジャンパーの胸部分には赤字で、大きく数字の「2」が書かれていたからだ。
現在、韓国では6月3日に迫った大統領選挙が大きなイシューだ。
韓国の選挙では、候補者に番号が振られており、今回の大統領選では「1番」が「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)候補、「2番」が「国民の力」のキム・ムンス候補、「3番」は不在で、「4番」は「革新新党」のイ・ジュンソク候補となっている。
さらに候補者のカラーもあり、李在明候補は青、キム・ムンス候補は赤、イ・ジュンソク候補はオレンジといった具合だ。
つまり、カリナが着ていたジャンパーの「赤字の2」が、キム・ムンス候補への支持を示す暗黙のメッセージと受け取られたわけだ。
この投稿が政治的な意味で注目を集めると、カリナは特別な説明なしに、すぐに写真を削除した。これは、政治的な意図がないことを間接的に表したといえる。
それでも大統領選挙は国の運命を決める最も重要な選挙であるだけに、オンラインコミュニティなどでは「政治的な無知」「意図のない失敗」といった批判的な声も上がっている。
一連の騒動を受けて、カリナのファンらは5月28日に声明文を発表。彼らは声明を通じて、「政治的な枠組みやオンライン上のヘイトの中で、女性芸能人が犠牲になってはならない」とし、「意図のない衣装ひとつで女性芸能人に過度なレッテル貼りをするのはやめるべきだ」と訴えた。
ファンだけでなく、「国民の力」水原(スウォン)市・丁地域の党協委員長イ・スジョン氏も「偽善者たちの袋叩き、気にする価値もない。被害者への二次加害はひどいだろうが、乗り越えよう」と投稿し、カリナを擁護。さらに「カリナに手を出せば、お前ら全員ただじゃおかない」というハッシュタグも添えた。
大統領選挙を前に、思いがけない政治的論争に巻き込まれるスターは少なくない。過去には、ピースサインの写真を投稿しただけで、「2番を支持している」と叩かれた芸能人もいた。
ある芸能プロダクション関係者は、「選挙期間中は衣装のコーディネートから写真のポーズまで事前にすべて確認している。ピースサインも最近では控えるようにしている。ある政党のキャンペーンイメージと重なる可能性があるからだ」と述べ、「意図せずに炎上するケースが多いため、些細な部分にも気を使うようにしている」と明かした。
選挙という国の行方を左右する時期だけに、些細な行動も過剰に受け取られることがある。芸能人にとって、政治的意図の有無を問わず、一層の慎重さが求められている。
(文=スポーツソウル日本版編集部)
◇カリナ(KARINA) プロフィール
2000年4月11日生まれ。本名ユ・ジミン。卓越したダンススキルで、グループの顔的存在。練習生時代には本名名義で、SHINee・テミンのソロ楽曲MV出演している。また、グループ内最高身長の167cmを誇るスタイルの持ち主で、脚も非常に長い。出演したラジオ番組で明らかにした特技は、その長い脚を生かした「足で物を拾うこと」で、服やリモコン、ハンガーなどを拾えるそう。あだ名はサンリオキャラクターのクロミに似ていることから「カロミ」と呼ばれている。
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