アメリカの若者が韓国の自動車メーカーを悩ませている。
韓国紙『朝鮮日報』は4月6日、「アメリカで拡散する現代自動車の窃盗…23州“防止策を作れ”」と報じた。
韓国の自動車メーカーがアメリカ政府に防止策を要求された原因は、アメリカの若者たちが挑んでいる“韓国車窃盗チャレンジ”だ。
このチャレンジは、2022年6月にアメリカ・ウィスコンシン州ミルウォーキーで10代の若者で構成された車窃盗団が、韓国製乗用車(ヒョンデ、起亜)の盗難する様子をユーチューブで公開したことからムーブメントが始まった。
“韓国車盗難チャレンジャー”は「起亜」の車を盗むことからキアボーイズ(Kiaboys)と呼ばれ、動画はTikTokなどのSNSを介して瞬く間に全米へと拡散された。
同年11月にはアメリカの各都市で被害が続出。被害者たちは「エンジンイモビライザー(盗難防止装置)がない車を生産し、消費者に欠陥を隠したメーカーの過失」という主張で、ヒョンデ、起亜を相手に集団訴訟を起こす事態にまで発展した。
事態を重く見たヒョンデのアメリカ法人は今年2月、「ソフトウェアを強化する」と対策を発表。だが最近、23州の法務長官が2社に「対策作り」を公式に要求したことで、韓国国内でも広く報じられることとなった。
韓国車がターゲットになった原因は、セキュリティの脆弱性だ。手口としては、運転席の鍵穴周辺のプラスチックカバーをはがし、USBケーブルとドライバーでエンジンをかけて盗むというもの。
ヒョンデと起亜への風当たりが強くなる一方で、手口が広まるきっかけとなったユーチューブ、安全装置が義務化されていないアメリカにも責任があるとの声も少なくない。
これらのニュースを受け、韓国のネット上では「車のせいにせず、治安問題を解決することをまず考えなさい」「窃盗犯を捕まえずにメーカーを捕まえるのか。本当に珍しい」「泥棒の国だ。自慢することがないので盗みを自慢するのか」という声が上がった。
一方で、「法的には異常はない。しかし、ヨーロッパ車はすでに盗難防止をしているのに、ヒョンデと起亜は数銭を節約しようとして本末転倒の状況になったのでは?」という耳の痛い指摘も見受けられた。
自動車の持ち主が被害を受ける一方で、盗難車で死亡事故を起こしたチャレンジャーもいることから、このような無謀な行動は直ちにやめてもらいたいものだ。
■【画像】韓国アイドル、日本の“AV女優”とのド派手パーティーの様子
前へ
次へ