脱北者出身のタレントでCEOでもあるイ・スンシルが、中国のブローカーによる人身売買で娘と別れなければならなかった痛みを明らかにした。
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イ・スンシルが明らかにしたのは、1月26日に放送されたMBN時事教養番組『スクープ世界』に出演したときのこと。
豪快な話術で北朝鮮の生活を証言してきた脱北タレントのイ・スンシルは現在、3年前から開城(ケソン)式の餅を生産・販売している会社を営んでいる。月の売上は3億8000万ウォン(日本円=3800万円)にもなるらしい。
しかし、最初の頃は容易ではなかったという。イ・スンシルは告白した。
「私は飢えの末に脱北を決心した。ただ、その途中、人身売買の集団に出くわして娘を奪われた」
彼女は続けた。
「彼らは私たちを見るやいなや、引き離した。娘は私の体から離れようとしなかったが、見知らぬ男たちが娘の手を握って引き離した。私は“娘を返してください”と叫んだが、彼らは私の子を(私の前で)、まるで犬や猫を売るように扱った」
結局、娘を見つけることができずに一人で脱北することになったイ・スンシル。これまで番組出演などで脱北のニュースを生々しく伝えたのも、より多くの人々に事情を伝え、娘を探すためのものだったという。
番組では、実の兄のように信じているという写真家を訪ねるイ・スンシルの姿も紹介した。その写真家はイ・スンシルに代わって中国を3度も訪問し、彼女の娘を探したという。
彼はブローカーを通じて聞いたことについて言及。「うまく話さなければならないが、あなたの娘はとても裕福な家にもらわれたそうだ」と明かした。
これに対しイ・スンシルは「私の代わりに今まで育てくれた人たち。あなたたちの娘で構わないので、ただ一目会わせてほしい」と涙を流した。
イ・スンシルは「とても申し訳なくて罪悪感があり、私だけ韓国でよく食べて豊かに暮らすのが罪悪感にもなっていたので、あの子を探してこれまでできなかったことをすべてしてあげたい」と切実でもどかしい心境も伝えた。
なお、MBN時事教養『スクープ世界』は、多様な分野で活躍したスターたちのヒューマンストーリー、驚くべき能力を持っている人たちの隠された秘密など、高品格密着ドキュメンタリーを描いた番組。毎週木曜日21時10分に放送されている。
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