「おじさんが飲む酒」と称されるマッコリ、韓国の若年層攻略のための戦略とは?

2021年10月30日 社会 #食品

「おじさんが飲む酒」という認識のマッコリ市場に若い世代が流入し、長期間低迷していた売り上げが回復傾向を見せている。

【注目】グリーンの瓶が特徴の韓国焼酎、タイで急成長のワケ

10月26日、2021年上半期における韓国のマッコリ売上増加率を見ると、韓国大手スーパー「emart」の場合、前年同期比39.9%増加したという。そして20~30代が主に利用するコンビニフランチャイズ「CU」では52.1%、「GS25」で38.8%増加した。

2018年の売上シェアが20代3.5%、30代5.4%だったものが、今年第1四半期には6.3%、9.3%へと増えている。マッコリが幅広い選択肢の一つとしてMZ世代の趣向を満たし、吸収していると分析されている。

若年層を取り入れることに成功したマッコリ業界は、一風変わったグッズに加え、マーケティングを通じたコンビニとの協業を拡大し、より積極的にMZ世代攻略に乗り出した。

酒造会社の「ソウル長寿」はemartと提携し、シリーズでコラボグッズを披露している。今年9月には、お米をベースにしたコスメ「十長生オールインワンコレクション」を皮切りに、文具や傘などのグッズを発売した。

(写真提供=ソウル長寿)マッコリをモチーフにした文具

ソウル長寿の関係者は「マッコリの底辺拡大のため、若い世代の関心と興味を誘導できる新しい試みを積極的に検討している。今後も変化する消費者層の好みに合わせてユニークなコラボを展開し、特別な消費者体験を提供できるよう努力していく」と述べた。

特別コラボマッコリも出現

今年4月、販売開始2分でオンラインストアでの品切れ騒ぎを起こした「ピョムンマッコリ」は、オフラインの流通先としてコンビニのGS25を選んだ。まずはソウル・京畿(キョンギ)地方のGS25店舗で販売を始め、今後全国に拡大する計画だ。

GS25は、20~30代の間でマッコリが人気を集めているトレンドを反映して今回の新商品を企画し、大韓製粉と漢江酒造が協業して開発した商品だ。

GS25のピョムンマッコリの販売開始は、毎年増加するマッコリの売上高が一役買っている。GS25の売上情報によると、マッコリの2020年9月の売上高は、昨年同期より28.5%上がり、今年9月は40.1%へと高騰したという。

また、マッコリの消費者層で20~30代が占める割合は、昨年の26.7%から今年9月には35.6%まで増加していた。

ピョムンマッコリは、大韓製粉のブランド「コムピョ」を反転して表記したものだ。マッコリを飲む時、製品を裏返して振る特有の慣習を反映して名付けられたそうだ。

GS25は今後、多様なブランドとの協業を通じて、コラボ製品の人気を維持する計画だ。関係者は「韓国でヒットしたコムピョのコラボ商品を気軽に楽しめるよう、ピョムンマッコリを追加で発売した。今後もコムピョをはじめとする様々なブランドとの協力を通じて、差別化アイテムを持続的に披露していく」と述べた。

前へ

1 / 1

次へ

RELATION関連記事

RANKINGアクセスランキング

PHOTO写真

TOPIC「BTS」特集