6億ウォン台の密輸の疑いを受けた“ナッツ姫”、検察の判断は?

2018年07月27日 社会 #財閥問題

韓国の検察が6億ウォン台(約6000万円)の密輸の疑いを受けた、“ナッツ姫”こと趙顕娥(チョ・ヒョナ)元大韓航空副社長の拘束令状を棄却した。

仁川地検外事部(キム・ドヒョン部長検事)は、関税法違反の容疑で関税庁仁川本部税関が申請したチョ元副社長の拘束令状を棄却したと、7月24日に明らかにした。

検察の関係者は、「密輸入の大部分が具体的に特定されなかった」とし、「令状の犯罪事実の疎明が不足しており、犯罪事実をより具体的に確認するように補完捜査を指揮した」と述べた。

検察は、税関当局が収集した証拠や陳述を通じて、証明可能なチョ元副社長の犯罪金額が、通常の密輸事件の被疑者の逮捕状請求基準にも満たないと見ているという。

チョ元副社長は、2013年から今年まで、海外で購入した物品を大韓航空機を利用して韓国国内に取り寄せていた疑いを受けている。物品はほとんどが衣類やアクセサリーなどの個人的なもので、総額は6億ウォンに達するが、関税はなかった。

“ナッツ姫”こと趙顕娥(チョ・ヒョナ)元大韓航空副社長

税関当局は今年6月から彼女を3度呼んで調査したが、チョ元副社長は容疑の大部分を否定したと伝えられた。これに対して税関側は、チョ元副社長が証拠を隠滅した可能性が大きいと見て、7月23日に事前拘束令状を検察に申請した。

それに先立って、チョ元副社長の自宅と大韓航空事務所を家宅捜索した税関当局は、大韓航空職員も参考人として調査した。

今年5月には、京畿道一山(イルサン)にある大韓航空の協力会社と従業員の自宅などを家宅捜索する過程で、密輸の疑いのある2.5トン分の現物も発見された。当時発見された現物の一部は、チョ元副社長の物品であることが伝えられた。

チョ元副社長は去る2014年、いわゆる「ナッツリターン事件」で拘束されている。彼女は2014年12月に米ニューヨークJFK国際空港から航空機をリターンするように指示し、事務長を強制的に機内から降ろした疑いなどで拘束起訴され、1審で懲役1年を宣告された。その後、2015年5月の控訴審で懲役10月、執行猶予2年を宣告されて釈放された。

(関連記事:“小さなナッツ姫”か!? 韓国財閥の10歳孫娘が運転手に「お前はクビ」などの暴言で炎上

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