「韓国のパクリじゃないか!」日本アイドルの“K-POP化”に同国ファンが憤慨するワケ

2020年02月21日 話題

冒頭で引用した『topstarnews』は、「ティーザー映像から既存の日本アイドルには見られなかったK-POPスタイルで、デビュー曲とダンスも韓国人専門家が担ったとされている」と報じた。

また韓国メディア『スポーツQ』は「日本人が日本語で歌う歌も“K-POP”なのだろうか?」と見出しを打ち、「最近、日本の音楽市場は“K-POP”を主な武器としたアイドルグループの出撃を控えている」などと紹介していた。

同メディアによれば「韓国音楽ファンたちは“日本人を韓国グループのように包装し、広報している”と強く批判している」そうで、「日本はK-POPがアジアだけでなく、世界的な音楽市場で良い反応を得た後に、K-POPの成功戦略を真似る姿を見せている」と断定した。

つまるところ、日本のアイドルが韓国の良いところを模倣しているようにしか韓国のメディアやファンには映らないというのだ。

ただ、そもそもは韓国で『PRODUCE 101』が放送された2016年当時は、「AKB48選抜総選挙」のパクリ疑惑が持ち上がるなど、批判の声が多かった。

また『PRODUCE』シリーズが日本で展開されると発表された2019年4月には、「韓流コンテンツ・フォーマットの輸出時代」だと誇らしげに歓迎するメディアも多かった。

にもかかわらず、今になって「完全にK-POPじゃないか」と批判するのは理不尽なような気もするが、JO1に所属するメンバーを選抜する過程で韓国から参加していた練習生が3人も辞退したことも、韓国メディアがJO1に厳しい目を向けることと関係しているのかもしれない。

最終回を目前に韓国人練習生3人が“辞退”

当時の様子を『ハフポスト』は「人気ランキングで上位に入り、デビューも視野に入れていた韓国の練習生が最終回を目前に相次いで辞退する事態となり、ファンの間で衝撃が走っている」と報じていた。

辞退の理由は「一身上の都合」「本人たちの意向」といったもので、あまり明確ではなかったため、さまざまな憶測を呼んだりもした。

前出のIZ*ONEのように、JO1にも韓国人メンバーが含まれていれば、少なくとも「日本人が日本語で歌う歌も“K-POP”なのだろうか?」といった声は出なかったかもしれないが、そうなったら今度は「JO1は日本のグループか、韓国のグループか」との論争も起きることが容易に想像できる。

ちなみにJO1に限らず、現在は「Nizi Project」というオーディションが始まっており、こちらはTWICEなどが所属するJYPエンターテインメントと、日本のソニーミュージックによるプロジェクトだ。

JYPの代表パク・ジニョンは同プロジェクトについて「日本人メンバー中心で構成されたTWICEと思えばいい」と話したりしていた。

(写真=JYPエンターテインメント)パク・ジニョン

いずれにしても、韓国メディアや一部の音楽ファンたちが指摘する“日本アイドルのK-POP化”は、今後も続いていくのだろうか。日韓両国の反応にも注目してみたい。

(文=慎 武宏)

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