韓国の大学祝祭でK-POPガールズグループの「歌唱力」が問われている。
多くのグループがマイクを持ち、テレビでは見せられなかったリアルなライブパフォーマンスを披露して連日話題となっている。
最近、名だたるアイドルグループが大学祝祭のステージに立ち、YouTubeやSNSを通じて公開される様々な「生撮り映像」でファンの心を奪った。
強力な声量のNMIXX・ソリュンや、Y2K衣装を完璧に着こなしながらAR(All Recorded=口パク)なしで「生ライブ」を披露するaespaのメンバーなどは、高い再生回数と話題性を誇っている。
地上波やケーブルテレビの音楽番組は、ほとんどが生放送で進行されるため、多くの出演者がボーカルやコーラスの録音が含まれたARを使用する。事前撮影が行われる場合も多いが、K-POPグループ特有の高度なパフォーマンスのため、強力なコーラスと壮大に響くエコーが必須だ。
しかし大学祝祭のようなステージでは、ボーカルやコーラスの録音がすべて除去されたMR(Music Recorded=伴奏だけが録音されたもの)だけが提供され、メンバーのライブスキルがそのまま露呈する。
そのためパフォーマンスよりも、歌唱力に関心が集まりやすい。
去る5月27日に初のフルアルバムをリリースしたaespaは、アルバム発表前に大学祝祭のステージに立ち、メンバー全員がマイクを持って、ほとんどARがない生々しいライブパフォーマンスを披露して高い評価を得た。
アルバム発売ショーケースで、aespaのウィンターは「練習生時代から評価会を数多く行い、マイクを持って(AR、MRなどを)何も敷かずに歌ったことが訓練になった」と説明した。大学祝祭でのライブが話題となり、先行公開曲『Supernova』の音源チャート1位達成にも弾みがついた。
ガールズグループNMIXXも大学祝祭で実力を証明したケースだ。デビュー後、初の大学祝祭に出演した彼女たちは、漢陽大学、檀国大学、慶熙大学、亜州大学など様々なステージで『Love Me Like This』『Roller Coaster』『Run For Roses』『DASH』などを熱唱した。
無伴奏のライブで揺るぎない歌唱力を披露し、特にソリュンとリリーの感動的な高音は自然と歓声を引き出したという現場のレビューが続いた。
実力派ガールズグループとして注目されるKISS OF LIFEも、今回の大学祝祭シーズンの最大の恩恵を受けたアイドルのひとつだ。彼女たちは『Shhh』『Bad News』など高音の曲を熱唱し、新人とは思えないステージ力で熱い反応を得た。
各種イベントでオファー順位のトップといえるNewJeansとIVEも大学祝祭に参加した。多くの人々が集まることで安全への問題などの苦言もあったが、『HEYA』でカムバックしたIVEと『How Sweet』でカムバックしたNewJeansは、大学祝祭のステージで新曲を披露して合唱を引き出した。
大学祝祭に参加したアイドルグループが積極的にライブを披露するのは、「自発的であり、かつ強制的でもある」と音楽関係者たちは語る。
音響が整えられた音楽番組に比べて劣悪な現場の音響設備のせいで仕方がない面もあるが、最近ではアイドルグループのライブスキルが重要な要件として評価されるようになり、むしろ事務所がこれを新たなマーケティング戦略として使っている雰囲気がある。
とある音楽企画会社の関係者は「祝祭で見せたライブが話題になるということは、K-POP歌手が完璧なライブを披露するステージがそれだけ少ないということだ。音楽番組以外にも様々なYouTubeコンテンツでライブを披露しているが、補正を行う場合が多い。さらに不安定なライブスキルで議論になるアイドルが続出し、“生ライブ”に対するメンバーたちの負担が増加しているのが現実だ」と指摘した。
そして「むしろライブに自信があるグループがSNSでのバイラルマーケティングのためにこれを積極的に活用し、再評価を狙っているようだ」と述べた。
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