広告撮影をドタキャンしたとの議論で、葛藤が生じている歌手MEENOI(本名パク・ミニョン)と所属事務所AOMGは、最終的に別れることになるのだろうか。
MEENOIの突発的な行動が続いている。
彼女は去る2月5日のライブ配信中、突然の嗚咽で話題となった。その後、MEENOIがモデル契約を結んだ化粧品ブランド業者P社との広告撮影が1月30日に予定されていたが、約束2時間前に突然キャンセルしたとの報道が飛び出した。
これに対してAOMGは、「当社とアーティスト間の広告契約締結の代理署名に対する権限の理解がお互いに異なって発生したことで、その意見の差が埋まらず、広告撮影に参加しないことになった」と説明した。
だが、それから1カ月後の3月4日、MEENOIは2時間前に広告撮影をキャンセルしたことはなく、契約書に“偽の印鑑”が押されていたと主張した。
彼女は「広告契約書の内容を知らされず、契約書には偽の印鑑が押されていた。契約を調整することができず、撮影ができなかった」とし、自身と会社の意見調整のもとで広告撮影が不発に終わったと述べた。
悔しさを吐露するMEENOIの主張に、ファンも彼女に同情し始めた3月6日、韓国メディア『ディスパッチ』がMEENOIと所属事務所AOMG間の広告撮影契約過程の顛末が収められたメッセージを公開し、状況をひっくり返した。
公開されたメッセージによると、MEENOIは2023年8月、AOMGの代表とP社の広告の件で契約期間、金額などについて話し合った。「6カ月2億ウォン(約2000万円)で、もう少し整理して教えてあげる」という代表の言葉に、MEENOI も納得していた。
その後、また別のメッセージでMEENOIは、所属事務所と広告主ミーティング、撮影コンセプトなどの細部事項まで一緒に議論した。そんななかで1月27日、MEENOIは所属事務所の代表に「気になることがある。撮影前に支給されたものが今全部入ってきたのか」とし、「契約書も期間など、詳細内容も受け取ってみたい」と尋ね、これに対して代表は過去に自身が送ったメッセージについて言及し、「私は2億と言ったが」などと答えた。
2日後、MEENOIは所属事務所と会って契約書を確認したが、金額を上げたり、期間を減らしたりする契約の調整を要請。しかしそれらは受け入れられず、最終的に広告撮影は不発に終わった。
MEENOIは代理署名を「偽の印鑑」と問題視したが、AOMG側は「偽の印鑑」ではなく、「代理署名(電子決裁)」を意味すると主張。これまでも会社が広告期間と金額を話し、アーティストが納得すれば、電子決裁方式で契約を進めてきたという。約40回も行っており、問題になったことは一度もなかったというのがAOMG側の立場だ。
特に『ディスパッチ』は、2月22日にMEENOIとAOMGが会ってP社の広告損害賠償比率を主題に話を交わしたとし、AOMGはMEENOI に5対5で費用を賠償すると話したが、MEENOIは「私は5対5にするつもりはない。私が負担しなくても良いと理解している」として断ったと伝えられた。
MEENOIは『ディスパッチ』の報道直後の3月6日、直ちにライブ配信を行い、「私は嘘をついたことがない」と反論。彼女は「私が契約書の内容に対して“良い”と話したのは、所属会社の代表が広告契約の内容について整理して話してあげると言ったためだ」と述べた。
それと共に「契約書を要請したが、契約書の内容が多いという気がして修正を要求した。修正の要求もできないとおっしゃったし、私もこのままでは進行できないと話して出て行った」と説明した。
広告撮影当日の不参加については、「代表が(自分の)姉に“広告を撮らなくてもいい”と電話し、マネージャーにも来なくていいと言った。マネージャーは知らずにピックアップに来たが、それでノーショー(予約して現れないこと)ではなく、会社の決定だと言った」と説明した。
現在、MEENOIとAOMGは“ドタキャン議論”と関連し、互いに異なる主張を繰り広げながら葛藤を生じさせている。
お互いの信頼関係が崩れた両者は、今後仕事を一緒にできないと判断し、専属契約破棄の手順に進んだともされる。MEENOIは2023年11月にAOMGと専属契約を締結した。
3月6日午後、AOMG側はMEENOIとの専属契約破棄説について本紙『スポーツソウル』に「確認中」とだけ明らかにした。
振り返れば1カ月前、所属事務所に相談することなくライブ配信を行い、泣きながら「罪を犯した」と訴えたMEENOI。しかし現在は相反する姿を見せており、一部のファンからは失望感の混ざった声も出てきている。
アーティストと所属事務所がお互いに責任を押し付け合っている姿は、見苦しさだけを与えている。
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