歌手ファサのパフォーマンスがわいせつ罪で告発され、警察が調査に乗り出した。わいせつ罪で歌手が告発され、実際に捜査機関が動くのはBIGBANGのG-DRAGON以降約14年ぶりだ。
ファサは最近、学園祭で披露した過激パフォーマンスがわいせつ罪で告発され、警察の調査を受けた。
ソウル城東(ソンドン)警察署は8月末、ファサを被告人として召喚し、パフォーマンスの意図や背景に関する聴取を行った。警察は告発人とファサを順に調査し、企画会社から提出された関連資料をもとに当該パフォーマンスがわいせつであるかどうかを判断したうえで検察に送致するか否かの方針を固めるという。
今回のように有名アーティストの過激なパフォーマンスが告発されることは、実は初めてではない。
過去にはBIGBANGのG-DRAGONがソロ曲のステージで性的行為を連想させるパフォーマンスを披露し、保健福祉家族部が青少年保護法違反及び公演淫乱の疑いで警察に捜査を依頼している。
当時G-DRAGONは観客のほとんどが青少年という会場でステージを繰り広げ、一部パフォーマンスが「観客の年齢層にそぐわない」と物議をかもした。
なかにはステージ上にベッドが登場し、女性ダンサーと性的行為を再現するようなパフォーマンスも。G-DRAGONに対する事情聴取が行われるなどして世間を騒がせたが、結果的に「嫌疑なし」とされた。
検察は当時、G-DRAGONのステージに対して「煽情的ではあるが、2時間以上にわたる公演で性行為を連想させるベッドパフォーマンスは2分程度だ。直接的な性的描写は数秒にすぎず、わいせつと言うには及ばなかった」とした。
韓国では不特定多数の前でわいせつな行為に及んだ場合、公然わいせつ罪が適用され1年以下の懲役や500万ウォン(約50万円)以下の罰金で処罰される。ただ、これらに対する法的な判断は流動的だ。
ファサのパフォーマンスが実際に処罰の対象となるかは、現段階で明らかになっていない。しかし、同様のケースが嫌疑なしとされた前例があるだけに、表現の自由と捉えられる可能性も決して低くはないだろう。
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