ずさんな運営で国際的な問題となっている韓国開催の「セマングム世界スカウトジャンボリー」で、人気グループBTSの名前が突然浮上した。
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度重なる失策によって国際的な恥をかいているイベントの主催者側が、人気K-POPアーティストを呼んで解決しようとする“浅はかさ”を見せ、さらなる非難を浴びている。
国際的なキャンプ大会「2023セマングム世界スカウトジャンボリー」共同組織委員長のパク・ボギュン文化体育観光部長官は8月6日午後のブリーフィングで、「ジャンボリーK-POPスーパーライブ」について、日付と場所を変更すると明らかにした。
同ライブは当初、8月6日20時に全羅北道・扶安郡(プアングン)のセマングム野外ステージで行われる予定だったが、8月11日の全羅北道・全州(チョンジュ)ワールドカップ競技場に変更されたという。日付と場所が変わっただけに出演者にも一部の変更が予想されたなかで、BTSが合流するとの話まで浮上した。
これと関連してパク長官は「まだ決まっていない」と明らかにした。
まだ留保的な立場だが、BTSが出演する可能性が出ただけでもK-POPファンは大きく動揺した。BTSは米ビルボードチャートまで席巻する世界的なグループであるだけに、その反応も当然だ。
だが問題は、延期されたとはいえ「ジャンボリーK-POPコンサート」まで1週間も残っていない状況という点だ。そもそもBTSは最初から出演者リストになかったうえに、一部メンバーは兵役中なだけに、彼らに公演の出演可否を問い詰めること自体にファンは反対の声を上げている。まるでBTSを人質にして、「ジャンボリーK-POPコンサート」に対する反感を薄めようとする主催側の意図が見えるからだ。
実際に現在、「世界スカウトジャンボリー」自体が世界的に叱咤されているのが現状だ。
「世界スカウトジャンボリー」は、世界スカウト連盟が4年ごとに進行する全世界青少年たちのキャンプ祭りである。韓国開催は、1991年江原道・高城(コソン)郡で開かれた「第17回世界スカウトジャンボリー」以来、32年ぶりだ。それだけに大きな期待を集めていたが、記録的な猛暑にもかかわらず劣悪な準備のせいで熱中症患者が続出し、国家的な恥をかいているとの激しい批判を受けている。
そして「ジャンボリーK-POPコンサート」は、世界170カ国余りから来た青少年たちをK-POPという文化でコミュニケーションさせる場として期待を集めたが、イベントが順調に進まないなかで緊急的に延期された。
延期された8月11日は閉営式が行われる日だが、同時に金曜日であるため公演主管放送会社であるKBSの音楽番組『ミュージックバンク』の放送日でもある。そのため『ミュージックバンク』の特集で「ジャンボリーK-POPコンサート」が行われるのではないかとの疑惑まで提起されている状況だ。
さらに当初「ジャンボリーK-POPコンサート」の出演陣ラインナップに上がったIVE、ZEROBASEONE、NMIXX、STAYC、P1Harmony、&TEAM、VERIVERY、イ・チェヨン、NATUREなども、8月11日の出演を断言できない。「世界スカウトジャンボリー」主催側がそんな批判を鎮める手段として、BTSを挙げている様子だ。
さらにファンの一部からは、「まだ決まっていない」というパク長官の留保的な返事もBTSに対する圧迫のように感じられると批判している。
JINやJ-HOPEが兵役中であり、グループ活動の空白期とはいえ、BTSメンバーはソロ活動で精力的な活躍を見せている。JUNG KOOKは最近ソロ曲を発表し、SUGAは単独コンサートを開催したりもした。そんな彼らに出演の可能性について言及すること自体が、プレッシャーになるという指摘だ。
すでに「世界スカウトジャンボリー」は国際的な恥をかいており、予定されているイベントが進行されるかどうかも不透明だ。KBS側は「取り消しではなく延期」とし、出演陣などについて「議論中」と慎重な姿勢を見せた。
しかし、いかに様々な可能性が開かれているとしても、BTSについての言及が「世界スカウトジャンボリー」の“火消し”といういう印象は否めなくなった。
(記事提供=OSEN)
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