是枝裕和作品にも出演した“韓国の歌姫”はクロかシロか…一般人からの盗作告発自体が悪影響とも

2023年05月11日 話題 #IU(イ・ジウン)

歌手にとって盗作は疑惑だけでも致命的だ。

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事実関係はさておき、盗作疑惑が出るだけでもイメージに傷がつく。しかも、作詞・作曲を手がけるシンガーソングライターなら言うまでもないだろう。

韓国の歌姫IU(29)が盗作の疑いで警察に告発された。ソウル江南(カンナム)警察署によると、IUが他の歌手の楽曲を盗作し、著作権法に違反したという内容の告発状が5月8日に受け付けられた。

告発人のA氏は8日、IUの代表曲である『Good Day』『The red shoes』『Bbibbi』『pitiful』『Boo』『Celebrity』の計6曲が、韓国国内外のアーティストの音楽を盗作したと江南警察署に告発したという。IUは『Celebrity』で作曲、『Bbibbi』ではプロデュースに参加している。

(写真提供=OSEN)IU

告発状には「これらの楽曲が元の著作物とメロディー、リズム、コード進行まで同じ場合が多く、特に『Good day』と『The red shoes』は相当な類似性を持っている」という主張が含まれているとされた。

10年前にも同じ曲に盗作疑惑

注目すべき点は告発人が原作者ではないという点だ。

通常、著作権侵害は被害を受けた本人が告訴してこそ事件が進む“親告罪”だ。今回の告発人は原作者ではなく、一般市民だと伝えられている。

告発人は「営利を目的としたり、常習的に関連法に違反したりした場合には、例外的に告訴がなくても公訴を提起できる」という例外条項を根拠に挙げたとそうだ。

IUを巡る盗作疑惑は今回に限らず、以前から絶えず提起されてきた。

『The red shoes』は2013年の公開直後、2009年に発表されたドイツバンド「Nekta」の『Here’s us』と類似点が多いと物議を醸したことがある。

当時、IU側は「一部メロディーが似ているように聞こえるかもしれないが、2曲のコード進行は全く違う」と反論。しかし疑惑浮上後、ユーチューブなどにはIUの盗作疑惑を提起する映像が持続的に上がってきた。

そして今回、再び盗作疑惑が膨らんだことに対して、IUが所属するEDAMエンターテインメント「現在、正式に捜査機関から連絡を受けておらず、記事を通じて告発の事実を初めて認知した。告発状の内容を把握中」と明かすにとどまっている。

EDAMは今回の告発とは別に、IUの盗作疑惑を提起した文に対して虚偽事実の流布疑惑で告訴し、強力な対応を予告した。

2008年にデビューし、今年で15周年を迎える歌手活動はもちろん、近年では是枝裕和監督作品にも出演するなど女優業も活発なIUだけに、ネット上でも大きな話題になっている。「盗作が正しい」という意見がある一方、「よく使われるメロディー」という意見も少なくない。

特に、これまであらゆるデマや虚偽、悪質コメントに対して“無寛容”を適用してきたIUが対象となっているだけに、今回の問題も同種の問題ではないかという推測も提起されている状況だ。

実際、問題になっているIU盗作疑惑の提起映像を見ると、原曲の倍速やキーを人為的に操作したものも見られる。だが一方では、まだ事実関係が把握されていないだけに、拡大解釈しないよう慎重でなければならないという声も出ている。

数十年のキャリアが一瞬で瓦解したケースも

なお、音楽界ではかなり前から絶えず盗作疑惑が提起されてきた。しかし、客観的かつ正確な判断を下すのは容易ではない。そのため、結論を出せないままうやむやになってしまう。 

原作者が裁判所に告訴する場合、盗作の是非を判断できるが、訴訟手続きが長くかかり勝訴しても賠償額は大きくないのが現実だ。

ある音楽業界の関係者は「有名アーティストに盗作疑惑が出ると、ほとんど結果に注目しない。盗作疑惑と言及されること自体、大衆歌手としてのイメージに大きな傷がつけられることになる」と憂慮を表わした。

盗作といえば、ユ・ヒヨルのスキャンダルが代表的だ。昨年、あるユーチューバーが提起したユ・ヒヨルの盗作疑惑は、しばらくの間、韓国音楽界のホットイシューとなっていた。

当時、ユ・ヒヨルは 「今提起されている盗作疑惑には同意しづらい部分がある」と悔しさを吐露したが、盗作の是非と関係なく、スキャンダルが出ただけでも数十年のキャリアが一瞬で崩れてしまった。

IUは韓国女性ソロアーティストとしては初めて、オリンピックメインスタジアムで単独コンサートを全席完売させた大物歌手だ。

特に、自身の作品を直接プロデュースするだけでなく、作詞・作曲を手がけるシンガーソングライターとしても影響力が相当なだけに、今回の疑惑による波紋もそれだけ大きいものと見られる。

(写真提供=EDAMエンターテインメント)IU

匿名を条件に、ある作曲家は「他の曲の一節やメロディーをほとんどそのまま使う行為は大衆から指弾されて当然だが、まともな検証なしに盗作疑惑から提起する形態には問題がある」と話す。

続いて、具体的なガイドラインが必要だと話した彼は「現在、盗作に関する法的解釈が不備で、盗作は作曲家の良心に任せられている雰囲気だ。“2小節、8節以上なら盗作”という基準を立てることも難しい。むしろ、節を切って貼る形で悪用されることもありうる」とし、「本来、楽曲の盗作に関する訴訟では、雰囲気やメインメロディーの類似性などに対して音楽関係者の意見を聴取し、分析するという作業が行われる。だが、これがまた作曲家と一般リスナーの類似性判断が異なる可能性もあり、非常に曖昧だ」と指摘した。

◇IU プロフィール

1993年5月16日生まれ。本名イ・ジウン。韓国・ソウル出身。2008年にソロ歌手としてデビューした。芸名のIU(アイユー)は“I”と“YOU”の合成語で「あなたと私が音楽で1つになる」という意味が込められている。女性ソロ歌手としてトップに君臨しつつ、女優業も並行。2011年のドラマ『ドリームハイ』で連ドラ初出演&初主演を果たし、『麗<レイ>~花萌ゆる8人の皇子たち~』『マイ・ディア・ミスター~私のおじさん~』『ホテルデルーナ~月明かりの恋人~』などで主演を務めた。2023年3月30日、映画『ドリーム』(原題)の制作報告会で、女優活動時の名前も本名からIUに統一すると発表した。

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