東方神起やNCT、少女時代らの復帰や契約が不透明に…韓国No.2芸能事務所の“買収”で揺れるK-POP

2023年02月13日 話題

経営権をめぐってSMエンタの経営陣、株主などと対立していた創業者のイ・スマン前総括プロデューサーの持分がHYBEに渡って起きたことだ。韓国国内のK-POP市場の二大軸といえる両社の結合は、K-POP市場の転換点になることが明らかだ。

世間の視線は、今やSMエンタの経営権を誰が手にするかに集まっている。SMエンタの創業者であり、筆頭株主であるイ・スマン前総括プロデューサーの持分を買い入れたHYBEと、SMの現経営陣と手を握って2大株主に上がったカカオが、来月末に予定された株主総会で新任理事の席をめぐって票対決を繰り広げるものと見られる。株価も16%以上も急騰した。

HYBE(左)とSMエンターテインメントのロゴ

しかしファンらは、K-POP時価総額1、2位の結合に地団駄を踏んでいる様子だ。SMエンタがHYBEの傘下レーベルに編入されれば、アーティストの再契約や復帰の可否が不透明になるのではないかという懸念のためだ。

特にSMエンタには東方神起、SUPER JUNIOR、SHINee、EXOなど、10年目を超えた“長寿アイドル”も多いが、自意であれ他意であれHYBEの影響力から自由ではなくなり、彼らの再契約もやはり断言できない状況だ。

競争の構図にあったHYBEと同じ釜の飯を食うようになり、SMエンタ所属アーティストたちの内部からの反発も排除できない。

SMエンタは個別アーティストのファンだけでなく、別名「KWANGYA」と呼ばれる世界観と共にSMエンタ自体に対するファンの忠誠度も高いほうだ。これは28年間築いてきたSMエンタの結実でもある。

少女時代やaespaのメンバーやBoAなどで構成されたユニット「GOT the beat」

東方神起のファンAさんは、「SMのアーティストと音楽はカラーがはっきりしていて、一度SM所属グループを好きになれば、他のSMグループまであたかも“家族”のように好きになり、ファンが一丸となる性質がある」とし、「今回のHYBEの買収でファンの結束力まで失うのではないかと心配される。特にライバル会社のHYBEにSMエンタが渡ったという話に、プライドを傷つけられたというファンも多い」と話した。

今回の事態で「SMP」(SM Music Performance)創始者であるユ・ヨンジン理事が離脱を予告するなど、SMエンタ内部が分裂し、SMの世界観や音楽性まで失うのではないかとファンは心配している。HYBEの独占でグループカラーが画一化されたり、グッズなどの価格策定に変化が入ったりするのではないかという憂慮も存在する。

大衆音楽評論家のパク・ヒアは、「ファンは自分たちが好きだったSMというレーベルのアイデンティティが揺れるのではないかと心配している状況だ」とし、「アーティストの立場でも誰の側に立つべきかについて混乱するだろう。自分たちが下す選択によって、ファンも動くことになるということが負担として作用するだろう」と見通した。

歓迎するファンもいるが…

もちろん、2頭の“恐竜”の出会いを歓迎するファンもいる。これまでアーティストの事件、事故とプライバシーを巡る問題などが頻繁に発生したSMエンタが、アーティスト権益保護に断固として対処してきたHYBEと出会い、SMエンタ所属アーティストに対する保護が強化される可能性があるという期待も出ている。

ソウル歌謡大賞でステージを繰り広げるNCT DREAM

大衆音楽評論家のチョン・ドクヒョンは、「HYBEのSM買収に否定的な反応だけがあるわけではない。SMの成果も大きいが、一方では所属アーティストに様々な問題が浮上して気を揉んできたが、HYBEに入れば良くなるのではないかという期待感もある」と述べた。

続けて「また自主コンテンツなど、HYBEがこれまでしてきた大衆とアーティストのコミュニケーションはSMよりはるかに活発であるため、その部分に対する期待感も明らかだ」と話した。HYBEとSMアーティスト間のコラボや、新しいグループの誕生に対する期待する声も出ている。

たしかにBTSとHYBEの爆発的な成長が続いたここ数年間、SMエンタがこれといった成果を出せず、何か突破口が必要だという見方が内外に存在していた。いかなる方向であれ、SMエンタに変化が必要な時点であることは明らかだ。

しかし、その過程でアーティストとファンの声が反映されなかったのは残念な部分だ。

(写真提供=SMエンターテインメント)東方神起

企業の買収合併(M&A)と、それにともなうリスクは市場が大きくなるほど体験する当然の手続きと考えられるが、K-POP産業の特殊性を考慮したもう少し細心な管理も必要だ。企業の経済的価値や売り上げなど数値的に評価できる指標や、取締役・株主など経営陣のビジョンほど、世界各地に布陣しているファンの意見や見解に敏感に反応しなければならないということだ。

匿名を求めたあるSMエンタ関係者は、「SMでは昨年に比べて今年、さらに多くのグループのカムバックを準備していた。グローバル進出の前方に立っているNCT、SuperM、EXOから新しいデビューチームもあるが、突然の会社状況の変化で内部的にも新しいプランを進められずにいる」と明かした。

そして「憂慮するファンの心を静めるためにも株主総会前までにアーティストとファンの意見を収斂した声明文を発表したり、各レーベルの運営方式を理事陣の変化と関係なく維持したりするという株主側の確認が必要と見られる」と話した。

いずれにしても大きな混乱に陥っているK-POP業界は、現在の動揺を克服できるのか。当分、時間がかかると思わざるを得ない。

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