K-POPに対する認定か、それとも牽制か。
11月20日(現地時間)にアメリカ・ロサンゼルスのマイクロソフト・シアターで開かれる音楽授賞式「2022 アメリカン・ミュージック・アワード(AMA)」では、新設されたK-POP部門が注目を集めている。
K-POP部門の「フェイバリットK-POPアーティスト」新設初年度の候補としては、BTS、BLACKPINK、SEVENTEEN、TOMORROW X TOGETHER、TWICEの5グループが候補に上がっている。今年AMAに初めて候補に指名されたグループが多数増えたということだけでも、次につながる成果だという見方もある。
これについて、アメリカでK-POPが一つの音楽ジャンルとして認められたという肯定的な反応と同時に、K-POPを牽制する試みではないかという見方も少なくない。
2019年には米音楽賞「MTV ビデオ・ミュージック・アワード(MTV VMA)」がベストK-POP部門を新設し、BTSが名を連ねたことがあるが、「グラミー賞」「ビルボード・ミュージック・アワード(BBMAs)」「AMA」といったアメリカ3大音楽賞の中で、K-POP部門ができたのは今回が初めてだ。
権威あるAMAの決定は、アメリカでK-POPが主流ジャンルとして認められたという意味とも受け取れる。AMAはこれまで、ポップ、カントリー、HIPHOP、R&B、ラテン、ロック、ゴスペル、エレクトロニック・ダンスなどから、アフロビーツ(ファンクやジャズの流れを汲むアフリカンミュージック)まで、アメリカ国内での人気ジャンルが授賞してきた。
また1998年にアメリカでラテン・ポップの人気が高まると、同ジャンルの賞を新設し、昨年までに部門賞を5つまで拡張しているため、K-POPも今後、拡大することができるという前向きな展望も出ている。米音楽専門メディアの『ビルボード』は、「K-POPのための画期的な措置」と評価するほどだ。
ほかにも、K-POP賞のトロフィーを誰が手に入れるかという点も関心を集めている。AMAは一般大衆の投票で受賞者が決まるため、ファンたちの影響力が絶対的だ。グラミーが音楽関係者アカデミー会員投票、BBMAsがビルボードチャート成績と一部大衆投票で授賞することとは差がある。
そのため、今回は圧倒的なファンダムを持つBTSの受賞が有力だが、K-POP賞新設のおかげでBLACKPINK、SEVENTEENなど、今年AMAに初めて候補に指名されたグループが多数増えたということだけでも、次につながる成果だという見方もある。
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