韓国では兵役法の規定によって「現役」として服務できない人は、「補充役」として代替服務することになる。オリンピックや国際コンクールで高い成績を収めたスポーツ選手や芸術家は、4週間の軍事訓練を受ければ自由に活動を続けられる「芸術・体育要員」になれるが、これも「補充役」のひとつだ。
現在、BTSのような「大衆芸術」分野で業績を残した人も事実上の兵役免除とする“代替服務制度”の対象に含めるべきかどうかが争点になっている。ただ「補充役」を縮小している現状で、新たに対象者を増やすということに慎重だということだ。
イ・ギシク兵務庁長は「BTSの成果は明らかに素晴らしい。しかしその保障が兵役義務の履行と連携されることは、公正性の側面で社会的な合意が必要だ。純粋芸術は権威のある審査委員が順位を決定するが、(大衆芸術は)一種の人気投票だ。その順位を兵役の補充役の基準として受け入れると、非常に慎重な結果が出てしまう」と付け加えた。
さらに補充役に編入される文化芸術大会の縮小の可能性にも言及した。彼は「現在、クラシック、国楽、バレーなど文化芸術大会が42大会ある。それが適切なのか、検討してみようという意見が頻繁に出ている」と説明した。
そして「現在、年間の兵役資源が約25万人だ。しかし2030年中盤からは20万人以下に減少することになる。兵役資源が豊富だった2010年代に作られた現役の基準をさらに下げる法案を研究している。各軍の意見を集めて新しい基準を作る」と明かした。
BTSの兵役免除に対して、あくまで慎重な立場を取っている兵務庁。BTSの最年長JINの兵役が今年12月と迫るなか、どんな結論が出るのか注目したい。