BTS(防弾少年団)の楽曲を手掛けたことで知られる作曲家ボビー・チョン(本名チョン・デウク、43)が、不法撮影容疑で3回目の公判を受ける。
【注目】BTSの不買騒動に発展か…ボビー・チョンに一部ファンが怒りあらわ
5月25日午後、ソウル西部地方裁判所・刑事6単独(コン・サンボン判事)は、ボビー・チョンに対する性暴力犯罪の処罰等に関する特例法違反(カメラ等利用撮影・頒布など)容疑で3回目の公判を行う。この裁判では証人尋問が行われる予定だ。
最近、BTSが6月10日に発売する新アルバム『Proof』に、ボビー・チョンが手掛けた曲『Filter』が収録されることがわかり、議論を呼んだ。ボビー・チョンが違法撮影や性的暴行の疑惑を受け、現在裁判を受けている状況だからだ。
一部のファンは、そんな疑惑の人物が手掛けた曲を、なぜ新しいアルバムに収録したのかと指摘して不買を宣言するなど、騒動となっている。
では、ボビー・チョンはどんな容疑を受けているのだろうか。
彼は2019年7月30日、20代の歌手志望生であり、恋人でもあった女性Aさんの身体を不法撮影した容疑で裁判にわたされた。Aさんはボビー・チョンが自身に性的暴行を加え、同意なく身体を撮影したと訴えた。
しかし彼女は2020年4月、“極端な選択”をしてこの世を去っている。
遺族はボビー・チョンを告訴したが、2021年1月、検察は「嫌疑なし」と判断した。Aさんの遺族が不服だと抗告すると、ソウル高等検察庁はソウル西部地検に再捜査の命令を下した。
さらにボビー・チョンは2020年、また別の女性Bさんを暴行し、不法撮影した容疑も受けている。Bさんは2021年1月にボビー・チョンを告訴し、警察は彼の携帯電話やコンピューターなどをフォレンジック(デジタル機器に残された証拠を調査・解析)して証拠を確保。同年5月に事件を検察に送致し、AさんとBさんの事件が併合された。
そして今年1月に行われた1回目の公判が行われた。ボビー・チョン側は「動画の撮影自体を否認するわけではないが、被害者の同意を得た」という意見書を提出。暴行容疑の一部は認めたが、不法撮影の容疑を否認した。
続く3月の2回目の公判でも、「被害者Aさんの頬を叩き、右腕を引っ張った事実は認めるが、残りの公訴事実は否認する」とし、「撮影に対しては各被害者たちから同意をもらった」と主張した。証人尋問は非公開で行われた。
1回目、2回目の公判ともボビー・チョン側の主張は一貫しているといえる。本日(5月25日)の3回目の公判でも主張を変えることはないのか。BTSの新アルバムと関連する議論が巻き起こっているだけに、注目が集まっている。
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