“JYP俳優”たちが輝きを放っている。
韓国を代表する芸能プロダクションJYPエンターテインメントといえばTWICE、2PM、ITZY、Stray Kidsといったアイドルグループたちが真っ先に思い浮かぶことだろう。しかし、現在はそのイメージを一新するかのように、“アイドルの名門JYPエンターテインメント”から実力派の俳優、女優が数多く輩出されている。
例えば、2PMのジュノだ。
ジュノは2013年に公開された映画『監視者たち』を皮切りに、俳優としての存在感を確かなものにした。その後の活躍は目覚ましいもので、いつしか映画だけでなくドラマ界でも頭角を現すように。中でも『キム課長とソ理事 ~Bravo! Your Life~』(KBS2)では人間味に溢れる憎めない悪役を熱演し、大きな反響を得た。
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今や俳優イ・ジュノとして地位を固めたジュノは、現在ドラマ『自白』(原題、tvN)で主演俳優として活躍中だ。
GOT7ジニョンもまた、今話題の“JYP俳優”の一人だ。
3月から放送開始したドラマ『サイコメトリーあいつ』(原題、tvN)で主演を務め、一躍主役級俳優として話題を集めた。ジニョン演じるイ・アンは、完璧なビジュアルとフレッシュな魅力を持つ“お騒がせ超能力者”。ジニョンは溌溂とした可愛らしさを持つ破天荒なキャラクターを見事に表現し、視聴者から大きな反響を得た。
『サイコメトリーあいつ』でジニョンとともにストーリーを盛り上げるのが、女優シン・イェウンだ。
シン・イェウンもまた、JYPエンターテインメント屈指の実力派女優。韓国で10~20代から絶大な人気を得たWEBドラマ『A-TEEN』で主演を務め、大きな話題を集めた。現在は“次世代女優”、“次世代CMクイーン”と囁かれ、これからの活躍が期待される女優として知られている。
シン・イェウンとともに『A-TEEN』を盛り上げた俳優キム・ドンヒもまた、韓国で大きな反響を呼んだ『SKYキャッスル』(JTBC)で突出した演技力を見せ、“JYP俳優”の知名度を高めた。最近はNetflixのオリジナルドラマ『人間授業』(原題)の主役に抜擢され、さらに期待を集めている。
WEBドラマ『強くて独立な女の子 ジウンさん』でヒロインを演じて話題を集めた女優パク・ギュヨンも、4月26日から放送開始の新ドラマ『緑豆の花』(原題、SBS)に出演することが決まり、新たな活躍を予告した。
このほかにも、JYPエンターテインメントの未来を担う若手俳優、女優たちが次々と新ドラマを通じて視聴者の元を訪れる。
女優チョ・イヒョンは2019年下半期に放送開始予定の『私の国』(原題、JTBC)に出演することが決まり、キム・ジミンも来る5月放送開始予定の『初対面で愛してます』(原題、SBS)を通じて新たな姿を見せる。俳優チョン・ゴンジュは、WEBドラマ『最高のエンディング』(原題)で視聴者を魅了する予定だ。
音楽業界に強いプロダクションが俳優のマネジメントを同時に行うことは、決して珍しくない。
しかし、JYPエンターテインメントは若干他社と方向性が異なるようだ。
多くのプロダクションが既に知名度のある俳優を新たに迎え入れ、規模や影響力を拡大する方針をとっている中で、JYPエンターテインメントは着実に新人発掘に焦点を当てている。トレーニングを通じた“新人の育成”に重きを置いているのだ。
現在活躍中の“JYP俳優”たちを見ても、他社からの移籍ではなく元々JYPエンターテインメントに所属していた者がほとんどだ。
また、所属する新人俳優たちが次々と主役級俳優に浮上する点も、注目すべきポイントだ。
JYPエンターテインメントは、単なる“アイドル出身”や“事務所のネームバリュー”で役者を輩出しているわけではない。
“JYP俳優”と称される所属タレントたちは、みな体系的なトレーニングを経て確かな実力を身に着けた有望新人ばかりだ。下準備を整えて初めて活躍の場を与えるというJYPエンターテインメントのシステムから、業界からの評価も高い。
さらに、このシステムによって実力派の新人たちが絶えず輩出される好循環が成立するとして、多くの関係者から肯定的な声が上がっている。
アイドルグループをはじめとするアーティストのマネジメントを通じて培ってきた経験を、俳優マネジメントに生かしているのがJYPエンターテインメントだ。
さまざまな相乗効果は多様なコラボレーションを生み出すため、俳優のみ所属する他のプロダクションとの差別化が可能だ。所属タレントに対して幅広い可能性とチャンスを提供することができるという点も、大きな強みとなる。
演技と音楽、2つの分野のノウハウを生かしたマーケティングが可能であるため、多彩な才能を持つアーティストにとっては特に絶好の環境といえるだろう。
さらに、JYPエンターテインメントは海外市場にも強いプロダクションだ。
TWICEがアジア各地で大きな人気を得ているように、日本、中国、タイといったアジア市場で所属タレントの活躍の場を見出すことができる。また、ハリウッドの制作会社とも絶えずコンタクトを取り、自社所属の俳優たちにオーディションの場を提供している。
多彩なマーケティングスキルで他社を圧倒するJYPエンターテインメントだが、課題がないわけではない。
大規模な俳優専門プロダクションと違ってベテラン俳優がいないことに加え、JYPエンターテインメントを土台に成長してきた中心的な俳優たちが、続々と専属契約を終えて新たな道を選択している。
しかし、JYPエンターテインメントの関係者は“新人教育こそ価値がある”とし、今後の方針についてこう話している。
「新人の発掘、育成には長い時間を要するが、それだけの価値がある。シン・イェウン、キム・ドンヒといった主役級新人たちの活躍を見れば、これまでの努力が報われ始めていると感じる。JYPエンターテインメントは今後も、新人の育成や既存俳優の成長のために多方面に飛び回る予定だ」
スクリーンやお茶の間で脚光を浴びる“JYP俳優”たち。その影には、所属タレントの成長に対して努力を惜しまない“JYPの情熱”があった。
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