2026年のTBS新ドラマ『DREAM STAGE』に出演する俳優イ・イギョンが、女性問題の私生活騒動後、久々に公式の場に姿を現したが、その受賞コメントの一言が新たな論争を呼んだ。
悔しさがにじんだ発言は、思わぬ形で長年共演してきた“国民的MC”への攻撃疑惑へと広がり、ついには所属事務所が釈明に追われる事態となった。
イ・イギョンは12月6日、台湾・高雄の国家体育場で開催された「Asia Artist Awards(AAA 2025)」で「AAAベストチョイス」部門を受賞。ステージに上がった彼は、「2025年の年末に、私の声とともにこの賞をくださり感謝します」と述べ、関係者や所属事務所の代表への感謝を伝えた。
さらに自身を取り巻いていた私生活の噂についても、率直に言及して注目を集めた。
イ・イギョンは「お祝いの場にはふさわしくない話かもしれませんが、最近の私は天気予報にもなかったひょうに打たれたような気分でした」とし、「現在、容疑者からは会社メールに謝罪と善処を求める内容が届いています。私は徹底的に対応するつもりです」と続けた。その冷静ながらも強い意志を感じさせる発言に、会場からは大きな拍手が送られた。
しかし、その後に添えた一言が論争の火種となった。
彼は「『SNLコリア』見てるか? 俺、もう木曜日は休みだ」と語り、レギュラー出演していたMBCのバラエティ番組『撮るなら何する?』からの降板に間接的に言及。さらに「ハハ兄さん、ウジェ兄さん、会いたい」と仲間への思いを口にしたものの、同番組の中心メンバーである“国民的MC”と呼ばれるユ・ジェソクの名前だけは出さなかった。
これが、議論の焦点となった。『撮るなら何する?』は木曜収録の番組で、ユ・ジェソクは番組の象徴的存在かつ精神的支柱として広く認識されている。ハハやチュ・ウジェの名を挙げた一方で、ユ・ジェソクだけ言及しなかったことが、「意図的なパッシングなのでは」「誤解を招く発言だった」と受け止められたのだ。
特にイ・イギョンの降板を巡っては、根拠のない「ユ・ジェソク関与説」が出回り、ユ・ジェソクに悪質なコメントが殺到した過去がある。この前例があるだけに、批判はさらに厳しくなった。当時、ユ・ジェソクの所属事務所Antennaは虚偽の噂や悪質投稿への法的対応を予告していた。
一方で、「悔しさが大きかっただけで、感情的になったのでは」「全員の名前を挙げる義務はない」とイ・イギョンを擁護する声も上がっている。しかし同時に、「すでに敏感な状況で、また別の人物を論争の渦に巻き込んだ」「鬱憤晴らしのように見えて残念」といった指摘も後を絶たない。
その余波を受け、12月7日にはイ・イギョンの所属事務所サンヨンENTが、本サイト提携メディア『OSEN』を通じて公式コメントを発表した。
事務所側は「受賞コメントはそのままの意図で受け取っていただきたい」「ユ・ジェソク氏を狙ったり排除したりする意図は一切ない。過度な解釈は控えてほしい」と強調し、線引きを行った。
イ・イギョンは先に、海外ネットユーザーのSNS投稿をきっかけに私生活の噂に巻き込まれ、『撮るなら何する?』とKBS2『スターパパ奮闘記! スーパーマンが帰ってきた』を連続で降板。しかしその後、暴露がAIによる捏造だったとする謝罪と撤回が繰り返され、世論は徐々に彼に同情的な流れへ傾いていた。
しかし今回の受賞コメントは、これまで築かれてきた擁護ムードに亀裂を生む可能性が指摘されている。悔しさゆえ感情がにじんだと見る向きもあるが、不要な誤解を招きかねない言い回しだった点は惜しまれる。
私生活の噂、バラエティ番組の降板論争、そして受賞コメントの波紋まで重なり、“四面楚歌”ともいえる状況に置かれたイ・イギョン。所属事務所の迅速な釈明によって事態が沈静化へ向かうのか、それとも新たな誤解を生むのか、今後の行方が注目される。
いま必要なのは、言葉ではなく、法的な結果によって自身の潔白を証明することなのかもしれない。
(記事提供=OSEN)
◇イ・イギョン プロフィール
1989年1月8日生まれ、ソウル出身。2012年の映画『白夜』でデビュー。ドラマ『ゴー・バック夫婦』『ウラチャチャ!?~男女6人恋のバトル~』『ジャスティス-検法男女-』など数多くの作品に出演。特に『私の夫と結婚して』では、主人公を苦しめる“最低な夫”を見事に演じて話題に。バラエティ番組でも活躍し、歌手としてもヒット曲『定時退勤』を徳永ゆうきとコラボするなど、マルチな才能を見せている。
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