慈善活動がアーティストへの大きな貢献。K-POPのファン文化が変わりつつある

最近発生した韓国・江原道(カンウォンド)の山火事では、数多くのスターたち被災地域への寄付活動を繰り広げた。元miss Aのペ・スジ、歌手IU、俳優イ・ビョンホンとその妻である女優イ・ミンジョン、芸人カン・ホドン、ユ・ジェソクといった韓国を代表するスターたちが積極的な支援活動に乗り出している。

女優キム・ギュリや俳優チョ・ジェユンは自らボランティアにも参加し、被災地域の人々の心を癒した。

数多くのスターたちが積極的な支援活動を繰り広げる中、彼らのファンもまた“意義深い善行”を続けている。

例えば、元Wanna Oneカン・ダニエルだ。

カン・ダニエルのファンコミュニティは山火事の報道を受けて寄付を募り、集めた義援金はあっという間に1億ウォンを突破した。これに報いるようにカン・ダニエルも3000万ウォン(約300万円)を寄付し、ファンの善行に応えた。

そのほかにも、K-POPスターのファンコミュニティによる寄付活動が積極的だ。BTS、EXO、神話(SHINHWA)、Sechs Kiesといったグループのファンたちも今回の山火事によって被災した地域に寄付を行った。

かつて、“朝貢”(中国王朝時代の貿易形態で、高価な貢ぎ物のやり取りがある)とも呼ばれたファンによる“高価な贈り物文化”が寄付へと形を変え、善良な影響力の良い例として生まれ変わっているのだ。

(関連記事:BTSのJ-HOPE、積極的な寄付活動が話題。「ファンの善意に賛同したい」

韓国の希望ブリッジ全国災害救護協会は、今回の山火事の際に行われた寄付活動についてこう語る。

「今回の山火事の被災地域に対する寄付を見ると、これまでの災害に比べて“ファンによる寄付”が目覚ましく増加した。カン・ダニエルのファンコミュニティをはじめ、多くの人々がスターの名で寄付活動を行っている。同名異人で寄付が入ってくる場合のほとんどが、彼らのファンによるものだ。スターたちが寄付しているため、彼らのファンにもその影響力が続き、一般の人々も支援活動に乗り出している。ありがたい」

ファンによる“善意の活動”は、寄付金だけではない。

「ARMY」という愛称でお馴染みのBTSのファンたちは、慰安婦被害者に向けて防寒用品や生活必需品の支援を行っている。また、花環を贈る代わりに米で作られた“米花環”による寄付や、輸血を必要とする際に無償で輸血を受けられる献血証明書を募るなど、寄付金だけにとどまらない多種多様な方式の社会貢献活動を実施している。

このほかにも、B1A4のファンクラブがコンサート会場に寄付ブースを設置したり、IUのファンクラブが白血病に苦しむ子供たちのために献血証明書をするなど、ファンによる持続的な善行が目立っている。

ある歌謡関係者は、こう語る。

「ファンたちはいつしか、グループのデビュー日やメンバーの誕生日、記念日などにプレゼントを贈るより、寄付活動やボランティアを通じてアーティストに貢献するようになった。特定のグループに限定されることもなく、良い文化として定着した。

最近は、所属プロダクションやグループ全体でボランティア活動や寄付を行うことも珍しくなく、ファンたちも自然とそれに賛同するようになった」

芸能人による性接待あっ旋疑惑や麻薬問題などが囁かれ、韓国芸能界に暗い影が押し寄せた中、K-POPファンによる善意の寄付文化は世間を明るく照らすこととなった。

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