女優チョン・イソが、さまざまな作品を通じて活躍の場を広げている。
チョン・イソは、去る2019年に公開された映画『パラサイト 半地下の家族』(以下、パラサイト)でピザ屋のオーナー役として出演し、短い出演ながらも強烈な存在感をアピールした。
その後、映画『サムジングループ英語TOEICクラス』(2020年)や『ジョゼ』(2020年)に助役・端役として出演し、tvNドラマ『九尾狐伝』(原題)ではキム・セロム役、Netflixで配信中の『Mine』ではキム・ユヨン役を演じた。
いつしか名前がある役を与えられるまでに成長した。特に、『Mine』では主体的で堂々とした女性キム・ユヨンを演じ、ハン・スヒョク(演者チャ・ハギョン)とのラブロマンスで注目を集めた。
チョン・イソは、「先輩方を見てたくさん学んだ。台本を読んで漠然とイメージしていたのとは違い、イ・ボヨン先輩やキム・ソヒョン先輩は予想を覆すような演技をされていた。私がまだ狭い視野でしか物事を見ていなかったんだと気付いた」と、当時を振り返った。
『Mine』を手掛けたペク・ミギョン作家がチョン・イソに頼んだ点は、“典型的ではないキャンディ”を演じることだったという。チョン・イソは「ユヨンを演じたことで、プライドを守ることを覚えた。辛いことがあれば自信を失い、自分を責めたりもしていたが、私自身を愛することができるようになった」とし、「今回の作品を見た知人からも“不思議だ”という連絡がたくさん来た。海外の方たちもNetflixでご覧になったのか、SNSにコメントがたくさん来て嬉しかった」と率直に語った。
ドラマで“禁断の愛”を繰り広げ、最後は結ばれることになったユヨンとスヒョン。チョン・イソにとって、相手役チャ・ハギョンとの共演はどうだったのか。
「撮影が始まる前に監督と一緒に3人で話をたくさんした。チャ・ハギョンさんとお互いに頼り合った」と話す彼女は、「彼は学究力に優れているようだ。ある場面で悩んでいたら、相談に乗って一緒に悩んでくれた。そんなところも心強かった」と満足そうに述べた。
『Mine』を通じて一層自身を愛せるようになったチョン・イソにとって、『パラサイト』は欠かすことのできない作品だ。
『パラサイト』は「女優人生のターニングポイントでもあり、私にとって機会を与えてくれた作品だ」というチョン・イソは、「それからオーディションの機会も多くなり、『Mine』にも出会えた。ドラマで重要な役を演じるのは初めてだったので、スタート地点とも言える作品になった。これからも着実にさまざまな作品に出会いたい」と抱負を語った。
幼い頃は物静かな性格だった少女が、2006年公開の映画『角砂糖』を見て女優になることを夢見た。そして、その夢を叶えることに成功した。
チョン・イソは「これまで出演してきた作品を見て、私のことをみんな別人だと思っている方もいる。役に馴染んでいたという点では嬉しい」とし、「家で歌うことが好きなので、音楽映画に対する願いも少しある。『ONCE ダブリンの街角で』や『ラ・ラ・ランド』のような作品にも挑戦してみたい」と微笑んだ。
最後にチョン・イソは、「女優になってから明るくなったと言われる。まだ私自身を表現することは恥ずかしいけど、私ではない違う人物を演じることは大丈夫。いろいろな役と作品に出会いたい」と決意を新たにした。
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