韓国で去る6月8日に放送終了したKBS2ドラマ『5月の青春』（原題）やNetflixオリジナルシリーズ『保健教師アン・ウニョン』（2020年）に出演した新人俳優クォン・ヨンチャンが注目を集めている。
クォン・ヨンチャンは、『5月の青春』出演で視聴者の注目を集めた。作品内では主人公ファン・ヒテ（演者イ・ドヒョン）の大学の友達であり、5.18光州民主化運動当時に光州へ送られた軍人キム・ギョンス役を熱演。市民に「銃を向けろ」という上部からの命令に苦悩する姿などで、お茶の間に強烈な印象を残した。
そして、俳優デビュー作品の『保健教師アン・ウニョン』では、貧しい家庭環境で育ち、所属するバスケットボール部でいじめを受けるイ・ジヒョン役を演じ、繊細な感情を見事に表現した。
『5月の青春』、『保健教師アン・ウニョン』と、2つの大型作品に出演したクォン・ヨンチャンは、人気若手俳優の仲間入りを果たしている。
6月8日、本紙『スポーツソウル』のインタビューに応じたクォン・ヨンチャンは、『5月の青春』で演じた軍人役の余韻が残っているかのような短髪姿で登場し、視線を引いた。
5.18という歴史的背景を現代に生きる俳優たちを通じて描いた『5月の青春』。「撮影したすべてのシーンが自分にとって特別に感じた」というクォン・ヨンチャンは、「感情的な場面も多く、状況や時代も慣れていないものだったのでそう感じた」と理由を明かした。
また、「自分が生きて来なかった時代なので、5.18当時の人物を演じるために当時の映像のドキュメンタリーを探し、80年代の大学歌謡や当時の話をたくさん聞いた」とし、「あの時代にはロマンがあったようだ。80年代の大学歌謡もそうだし、当時はこんな愛も可能だったのではないか。公衆電話で電話をして、連絡がつかなかったら手紙を書いて待って…そんな過程や時間がもっと心を切なくさせる。電話をかけても電話にでないから」と、深く考える様子も見せた。
クォン・ヨンチャンは元々肌が白いこともあり、軍人を演じるため何度も濃い色のメイクをしたという。
「普段は肌が白いが、軍人を演じるためにメイクをした」という彼は、「ファン・ヒテと会うシーンを撮影した日は肌の調子が良すぎて、もっと濃くするために6～7回くらい濃くメイクした。それを落とすときは洗顔オイルで4～5回も洗わなければならなかった」と明かした。
インタビュー当時もツヤのある肌を見せていたクォン・ヨンチャンは、「習慣的に水をたくさん飲むこと」が肌を綺麗に保つ秘訣だという。
クォン・ヨンチャンは『保健教師アン・ウニョン』のイ・ジヒョン役で俳優デビューした。初めてのオーディションで合格が決まったときは、自分のことながらとても驚いたという。
「大学2年生の1学期、新入生歓迎会に行く途中に合格の電話がかかってきた。あまりい嬉しくて地下鉄の駅に座り込んだし、同級生や教授も祝ってくれた。2019年度のコロナが流行る前、最後の新入生歓迎会だったが、本当に忘れられない日になった」と彼は振り返る。
『保健教師アン・ウニョン』はクォン・ヨンチャンだけでなく、パク・ヘウンやシム・ダルギ、イ・ソクヒョン、ソン・ヒジュン、ヒョン・ウソクなど、さまざまな新人が登場した“登竜門”でもあった。
クォン・ヨンチャンは「良い監督と出会えて、良い機会をもらえた」とし、「イ・ギョンミ監督は、新人俳優が多いこともあって丁寧に教えてくれた。演技方式やテイクもさまざまな方法で行った。とてもユニークだと表現するべきなのか、新鮮さを好む監督だったので、良い経験、良い思い出になった」と当時を回想した。
『保健教師アン・ウニョン』のイ・ジヒョン役も『5月の青春』のキム・ギョンス役も、外部からの痛みを経験し、葛藤する人物像だった。クォン・ヨンチャンは人物の気持ちの揺れや苦悩を、彼特有の哀れな雰囲気で演じた。
「そのような表現に少し自信がある。年齢も生きている時代も明らかに異なっているが、心の傷や痛みを表現しなければならない役柄だった。そんな人物を演じることに自信がある理由は、それだけの覚悟ができているからだ。心の傷と痛みも持った人物と向き合うとき、その痛みを自分のことのように感じ、共感しようとする覚悟がある。だから自信がある」
クォン・ヨンチャンは最後に、「演じるときは心をこめて最善を尽くす。そうやって最善を尽くそうとする心を持っていれば、思いは必ず伝わると思う。そんな瞬間に胸がいっぱいになる」と述べた。
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